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コロナはイニシアチブを取り、シミュレーションすべきだ! これからの生き方のヒント

近著に「20代にとって大切な17のこと」がある作家の本田健さんに、コロナ禍の生き方について聞きました。

これからの時代の生き方とは(2021年1月、時事)
これからの時代の生き方とは(2021年1月、時事)

 新型コロナの出現により、私たちの生活は大きく変わりました。これまでの常識や社会環境、経済環境はリセットされ、過去のものとなりつつあります。これからをどのように生きていけばいいのでしょうか。

 今回は、作家の本田健さんにコロナ禍の生き方について伺います。本田さんには130冊以上の著書実績があり、累計部数は800万部を突破するなど日本を代表する作家としても知られています。近著に「20代にとって大切な17のこと」(きずな出版)があります。

今までとは違う「正解」を探していこう

 時代の変化により、お金や仕事、人間関係、恋愛などで「正解」だったことが変わってきています。これからは「自分なりの正解を探しながら、生き方を模索することになる」と本田さんは解説します。

「例えば、150年前の明治維新で江戸時代が終わったとき、人はどう反応したと思いますか。それまで絶対だった士農工商の身分が取り払われ、すべてのことは法律によって決められていくことになりました。ちょんまげはなくなり、世界への扉が開かれたわけです。

普通の人の生活は徐々に変わっていったので、農村部に住んでいる人にとっては、時代の違いを感じるのに数年かかったかもしれません。時代の変化を理解することは、リアルタイムではできなかったのではないでしょうか」(本田さん)

「『あのときが運命の分かれ目だった』ということが分かりますが、渦中にいるときには、そんなことは思いもつかないことが多いものです。明治になる直前の慶応3(1867)年には、来年、幕府がなくなって、徳川の世が終わるなんてことは『絶対にあり得ない』と普通の人は考えていたことでしょう」

 今は「あり得ない」と思っているようなことが、数年後には当たり前になってしまう時代です。新型コロナの感染拡大を例に取れば、それを想像することすらできない時代ともいえます。

「激動の時代には選択肢が広がります。今までなら許されないこと、または、それまでの概念にはなかったようなことを選択することも可能になります。例えば、学校を卒業して、既存の企業には就職せずにフリーランスで働く、自分で事業を起こすといった選択もあるということです」

時代のイニシアチブを取ることは難しい

 筆者はバブルの時代を思い出しました。バブル経済とは、プラザ合意後の1986年12月~1991年2月を指します。絶頂期の1989年12月29日、日経平均株価は終値で3万8915円を記録し、誰もが1990年以降の拡大を疑いませんでした。

 当時、私は大学生でした。銀行に就職したOBに「賞与が立つ」という話をされたことがあります。これは「札束で賞与が支給されるので封筒が立つ」という意味です。ある不動産会社の入社案内にはパルテノン宮殿がデザインされ、ページをめくると「100億円を動かす男」と称して、新入社員が紹介されていたのを覚えています(仕事は土地転がしでしたが)。

 なお、「バブル崩壊」はある瞬間に発生した現象ではありません。「バブル崩壊=体感」ができたわけではありません。誰もがバブル崩壊と気が付かず、数年間をかけて生じてきた社会現象です。

 しかも、バブル崩壊のその頃から、日本は高齢化社会に突入します。社会保障費は年々増加し、歳入よりも歳出が多くなったことで国民負担は増加していきます。

 非正規雇用労働者は、バブル崩壊前は10%台でしたが、現在では45%を超えています。サラリーマンの賃金も2002年を境に下がり始めます。日本は「失われた20年」に突入し、バブル前の水準に戻ることはありませんでした。

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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