オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

初めての食事で育休話、婚約者扱い…相手女性を恐怖させた46歳男性の焦燥

会う回数を重ねても、彼を好きにならない

 大山麻美さん(37歳、仮名)は芳原雅彦さん(41歳、同)と真剣交際に入っていたのですが、「やっぱり結婚は考えられません」と交際終了を伝えてきました。

「婚活を始めて3年くらいになりますが、お見合いする人はみんな、『この人は本当に結婚したくて婚活をしているのかな』という人たちばかりでした。お見合いから交際に入っても全く連絡をよこさないし、2週間も3週間も放っておかれる。こちらがLINEを入れて、『食事に行きませんか?』とお誘いしても返信が来るのは3日後。頑張る気持ちもなえてしまっていました。

そんな中でm雅彦さんは連絡も毎日くださるし、土日のどちらかで必ずデートの時間をつくってくださるし、婚活でやっと動ける人に出会えたと思っていたんです」

 そして、2カ月の仮交際期間を経て、真剣交際へと入りました。

「『もうここで結婚してしまおう』と思ったんですが、毎日LINEのやりとりをして、週に1度のペースでお会いしても彼を全く好きにならないんです。友達だったら、うまく付き合っていけると思います。でも、恋人や結婚相手として考えたときに、男性として魅力を感じないんです」

「結婚は生活なのだから、ときめきよりも安定があればいい」と自分に言い聞かせ、「真剣交際に入ったら好きになるかも」と思っていたようです。

「でも、いざ結婚となると一歩踏み出せない。この話を3年前にお見合い結婚をした大学の同級生にしたんですね。そうしたら、彼女は『私は今の旦那とお見合いで出会ったけれど、彼のことをうんと好きになって結婚したよ。プロポーズされたときは本当にうれしかった』と言ったんです。何だかそれを聞いて、全くドキドキもしない雅彦さんとこのまま結婚していくのは違う気がしたんです」

 雅彦さんは、誰もが知っている有名大学を卒業している。勤め先は上場企業で年収もいい。連絡もまめだし、デートをすれば、必ずごちそうしてくれる。悪いところは何もない。でも、男性として好きになれない――。そんなことを悩んだ3カ月だったそうです。

「私がわがまま過ぎるんじゃないか、このまま結婚した方がいいんじゃないかと思いました。でも、好きじゃない相手と結婚しても幸せにはなれない気がしたんです」

 結婚はご自身の決断です。もしかしたら、麻美さんのように「男性としては好きではないけれど人間的に素晴らしい人だから」という理由で結婚を決める女性もいるかもしれません。

 このケースは、雅彦さんが少し気の毒だと感じました。一生懸命に麻美さんを思って頑張ってきたのに、最後の最後で振られてしまったのですから。「人の気持ちは努力をしても手に入らないことがある」ということでしょうか。

 ただ、一つ言えることは、お見合いから交際に入ったときに相手の気持ちや動向を常に見たり、相手の気持ちの変化を感じ取ったりして行動していかないと失敗するということです。

 婚活に対する前向きな行動や、自分のことを分かってもらう努力はとても大事なことです。しかし、それよりも大事なのは、お相手に自分を好きになってもらうこと。相手の気持ちを手に入れられなければ、どんなに頑張ってもその先に結婚はありません。

(仲人・ライター 鎌田れい)

1 2 3

鎌田れい(かまた・れい)

仲人・ライター

雑誌や書籍のライターとして活動。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も手がけてきた。あるカリスマ仲人を取材したことをきっかけに「ご縁を結ぶ仕事」に興味を持ち、現在は結婚ナビゲーターとしても活動中。婚活のためのレクチャーやイベントも多数開催する。プライベートでは、婚活パーティーで知り合った夫と結婚し、双子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。「最短結婚ナビ公式サイト」(http://www.saitankekkon.jp)、YouTube「仲人はミタ チャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCObGYwIfj_oY-cm9LlnFmdA)。

コメント