【婚活】「私、5分も話していないと思います」 お見合い中に“会話泥棒”をし続けた39歳男性…交際辞退を突き付けられた《退屈な独演会》の中身
婚活の出会いの場「お見合い」。その席に潜む“会話の間違い”に気付いていますか? 仲人である筆者が実際に知るエピソードとともに解説します。

婚活の第一歩となるのが「お見合い」です。その出会いの場で大切なのは、お相手から「もう一度会いたい」と思っていただくこと。そこから「仮交際」に進むことができて、初めて結婚へのスタート地点、いわば“ゼロ地点”に立つことができるのです。
ところが、このお見合いの席で、ご自身は「会話をうまくリードできた」「盛り上がった」と感じているのに、なぜかお断りの結果ばかりが届く……そんな人が少なくありません。実は、そこには“無自覚の落とし穴”が潜んでいます。
今回は、結婚相談所を運営する仲人の立場から、婚活者が陥りがちな“会話の間違い”について解説します。
おしゃべり上手? いえ、会話泥棒です
さとみさん(37歳、仮名)は、39歳のたけおさん(仮名)とのお見合い後、早々に交際辞退を申し出てきました。そのときの口調には、やや憤慨の色もありました。
「今日の方、お断りでお願いします。1時間のうち、私、トータルで5分も話していないと思います。私が一言話すと、それを受けて、そこから自分の話を延々としだすんです」
まず、「週末は何をして過ごすことが多いですか?」と聞かれたので、さとみさんは「外出することもありますが、1日は家でゆっくり読書などして、過ごすことにしています」と答えたそうです。
すると、たけおさんは「僕も読書が好きなんです。最近は歴史小説の『三国志』にハマっています。登場人物の生き方や戦略が面白くてね。特に登場人物の描かれ方が作者によって全然違うんですよ。あと、僕は……」と、ここから10分近く、ストーリー展開の面白さや好きな作家論を、熱く語り続けたというのです。三国志なんて全く興味のないさとみさんにとっては、退屈な時間が流れました。
また、さとみさんが「旅行に行くのが好きです」と言うと、「僕も旅行は好きですよ。去年は北海道に行きました。レンタカーを借りて何百キロも走って、楽しかったな。あと北海道はグルメも最高ですよね。ジンギスカンとか、ラーメンとか……」。さとみさんの旅の思い出は全く聞かずに、自分の旅行記をこれまた10分以上語り続けたというのです。
このように、相手の発言をきっかけに自分の話へと持っていってしまう人を“会話泥棒”と呼びます。婚活の現場に限らず、仕事場や友人たちとの会食の場でも、こういうタイプはいますよね。本人は「会話をリードしている」「場を盛り上げている」と思っていても、相手にとっては一方的な独演会になっていて、とても退屈な時間になっているのです。

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