子どもの覚醒剤使用は「親の責任」なのか
愛情と甘やかしの境界はあいまい
念のため申し上げますが、最終学歴が中学卒業だからと言って、それを誹謗するようなつもりは一切ありません。私の顧客にも、苦労して起業し、多くの従業員を雇用している立派な方が大勢いますし、当然ながら多くの方は犯罪と無縁です。
その上で言うならば、この統計の根底には「貧困」があると思われます。経済的な理由で高校へ進学できない、もしくは荒れた生活を送る。反社会的勢力や悪い仲間と交流し、覚醒剤が身近な存在になる。全てがそのようなケースではないにせよ、貧困がトリガーとなり、負のスパイラルに陥ってしまう可能性は否定できないのです。
もちろん、当人の意思の弱さこそが最も責められるべきことです。しかし、子どもの精神が発達するまでは、ある程度良い環境を整えるのが親の責務だとすれば、この場合には「親にも責任がある」ことになります。
また、全犯罪における受刑者の最終学歴を見ても、中学卒業(高校中退含む)は65%程度で推移しており、覚醒剤よりは少ないものの、受刑者の実に3分の2を占めているのです。あくまで統計だけを見れば、犯罪に走るリスクは高等教育を受けさせることで、かなり軽減できるということになり、これら一連の教育をもって「親の責任」をまっとうした、と言えなくもありません。
とはいえ、実際に我が子が罪を犯した時に問題となるのは前述の通り、家庭で教えるべき倫理観です。一般的には「子どもに甘かった」という結論に達することが多いのですが、我が子がかわいいのは当然で、愛情と甘やかすことの境界は常にあいまいです。こればかりは、家庭によって事情が異なるとしか言えませんが、一人の人間を社会に送り出した親の立場からすれば、子どもが何歳であっても責任を感じないわけはなく、周囲がとやかく言うことではないでしょう。
しかし、冒頭の芸能人のケースも私の個人的な経験でも、このような問題を起こすのはなぜかいつも息子。男性が圧倒的に多いのです。男性は時に「いつまでも子ども」と評されますが、子どもの頃とは違い罪を犯せば「ごめんなさい」では済みません。親を泣かせ、周囲に迷惑をかける前に踏みとどまってほしいものです。
(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)

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