体温付きクッキーを贈り、じか箸で料理を…お見合いの“距離感”を間違えた男女たち
“体温付き”のクッキーを贈る、じか箸で料理を取る…お見合いでお互いの距離感を間違えた男女のケースを紹介します。
「お見合い婚活での出会い」と「生活圏内の出会い」とでは、関係性の築き方が大きく違います。お見合いで出会い、お付き合いに発展したとき、好意を伝えたつもりが思わぬ失敗に結び付くことがあるのです。そんな事例を見ていきましょう。
「お見合いに手作り菓子持参」は、YES or NO?
お見合い婚活の出会いと生活圏内の出会いは、どこが大きく違うのでしょうか。
生活圏内の出会いとは、大学や会社、取引先、趣味のサークルなどにおける出会いのことです。日々の生活の中で、そこに行けば顔を合わせます。最初は恋愛などを意識せず、自然に会話を交わしていくうちにお互いの人柄を知って引かれ合い、お付き合いが始まるのです。
一方、婚活では「結婚相手を探す」という目的のもとに出会います。お相手のことを、1時間程度のお見合いでまずは判断します。そのため、人柄がまだ十分に分かっていません。
お見合いでの印象をよくするために、小さなプレゼントを持っていく人がいます。相手が負担に思わぬように500円程度のお菓子にすることが多いのですが、たまに、手作りのお菓子を持参する人がいます。
「真心を込める」という意味で手作り品にするのでしょうが、これに抵抗を感じる人たちもいるのです。
昨年の話になりますが、加藤秀治さん(41歳、仮名)は、渡辺千枝さん(35歳、仮名)とのお見合いを終えて、私に連絡をしてきました。
「今終わったのですが、これから事務所に伺ってよいですか?」
お見合いをしていたカフェが事務所のすぐ近くだったので、彼は数分後にやってきました。そして、小さな紙の手提げを私に差し出しながら言ったのです。
「今日の方はお断りでお願いします。しゃべっているときに口臭がとても気になりました。別れ際にこの手作りクッキーを頂いたのですが、僕は食べる気持ちにはなれないので、引き取ってもらえませんか?」
お相手を受け入れられなかった彼にとって、手作りのお菓子は微妙なプレゼントだったのでしょう。これが愛する恋人からだったら、最高にうれしい気持ちになったはずです。
もちろん、「そんなことは気にならない。お菓子はお菓子!」と割り切っておいしくいただく人もいると思います。でも、手作り品を贈るのは、仲を深めてからの方がよいでしょう。お見合いの席には、既製菓子を持っていった方が間違いなさそうです。
しかしながら、既成菓子を持っていくにしても、気を付けなければならないことがあります。
赤城洋子さん(33歳、仮名)が、大井祥太郎さん(40歳)とお見合いをしたときのこと。ホテルのティーラウンジで1時間程度お話をしました。終えて別れ際、祥太郎さんがジャケットの内ポケットから小さな包みを出して言いました。
「よかったら、これ食べてください」
小さな包みはクッキーでした。
お見合いを終えた洋子さんが、私に連絡を入れてきて言いました。
「今日の方はお断りでお願いします。話が全く弾みませんでした。別れ際に彼の体温付きのクッキーを頂きました。どうしても食べる気持ちになれません」
これもまた、相手が恋人だったら、全く気にならないでしょう。気にならないどころか、「彼の体温付きクッキー」だと思ったら、胸キュンポイントになるかもしれませんよね。
皆さんも気を付けてくださいね。
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