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結婚は「仕事に悪影響」6割、離婚は「好影響」7割の現実 6人の男性のケースから

離婚で「良い影響」は73%

 次は、子の誕生です。「子の存在が仕事に与えたのは良い影響、悪い影響のどちらか」の問い(回答者78人)に対して、37人(47%)が「良い影響」、41人(53%)が「悪い影響」があったと回答しています。

「同僚たちに自分の分の仕事を頼まざるを得ませんでした」と語るのは岡照也さん(45歳、愛知県豊田市、結婚9年)。

「当時は、家事や育児を手伝うために早く帰らなければなりませんでした。特に同年代で独身の同僚には負担を強いており、迷惑をかけていたと思います。そんな感じで、次第に人間関係がうまくいかなくなり、最終的には子会社への出向を命じられました」

 照也さんいわく、子会社への出向で仕事の量がだいぶ減ったことで以前より楽になったようですが、当然ながら、給料もだいぶ減ってしまったとのこと。しかも、先ほど挙げた「同年代で独身の同僚」は出世しているのに、いまだに出向先から抜け出せず…家事や育児に熱心なイクメンだったせいで、今まで積み上げたキャリアや地位、信用を失ってしまったのです。

 そして、照也さんは9年間の結婚生活に終止符を打ったのですが、当時を振り返ってくれました。

「毎日、育児や家事、仕事で時間に追われていましたが、今思えば完璧にやろうとしすぎたのかもしれません。妻といろいろ話していたら、こんなふうにならなかったかもしれません。とにかく時間に追われすぎていました。もう少し肩の力を抜いて『ほのぼの家族』を目指すべきでした。とにかく心の余裕が必要だと思いました」

 離婚についても取り上げましょう。離婚という一見、人生の汚点になりかねない出来事は仕事にどのような影響を及ぼすのでしょうか。回答者(48人)のうち、35人(73%)が「良い影響」、13人(27%)が「悪い影響」があったと回答しました。どういうことでしょうか。

「家事や育児の手伝いを優先すると、どうしても仕事がおろそかにならざるを得ません。結果としてボーナスが下がってしまったのですが、そのせいで妻から罵倒され、精神的につらかったです」と苦しい胸の内を明かしてくれたのは松木雅美さん(46歳、北海道旭川市、結婚22年目で離婚)。

「だからといって、仕事を優先しようとしたら家庭がめちゃくちゃになり、結局、仕事のことでも家庭のことでも妻から罵倒され、どうしようもなかったのです」と言いますが、どんなに仕事を頑張っても、家事や育児を頑張っても、妻がねぎらいの言葉をかけてくれたことはなかったそう。これでは、雅美さんが結婚生活に絶望して離婚を視野に入れるのも無理はないでしょう。

 そして、雅美さんが別れを切り出してから10カ月で離婚が成立したようですが、妻の罵倒によって今の仕事へのやる気を完全に失っていたので、心機一転、離婚と同時に転職に踏み切ったそうです。

「仕事をどんなに頑張っても、家に帰れば、どうせ妻に罵倒されるに決まっているので、仕事に対するモチベーションも低かったです。しかし、今の会社に入ってからは久しぶりに仕事に対する熱が湧いてきて、良い仕事ができているなと実感しています」

 雅美さんは、22年間の結婚生活をこんなふうに振り返ってくれました。「僕の場合は、パートナーが理解ある人でなかったため、仕事と家庭、どちらも中途半端でどちらも集中できませんでした。パートナーと仕事について、そして家庭について話し合いをしっかりしておけばよかったと今ではそう思います」。

「家内は1年の3分の1は実家に帰って過ごしていました。これでは一体、何のために結婚したのか分かりません」と語気を強めるのは内藤隆文さん(42歳、福島県郡山市、結婚6年目で離婚)。結局、妻は実家に居つくようになり、別居状態に。隆文さんは精神的に耐えられず、仕事に集中できなかったそうです。

 しかし、結婚6年目でついに離婚が成立。精神的にスッキリして仕事に集中できるようになったといいます。「離婚を決めたら早めに行動した方がいいですよ。もたもたしていると余計な費用もかかるし、精神衛生上よくないです」と同じ悩みを抱える男性に向けてエールを送ってくれました。「女性ばかりの職場なので、離婚したことで『苦労人』として扱われ、同情票をもらい、うまくやっています」と。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

行政書士(露木行政書士事務所代表)

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

注)離婚手続きに関して、個別事情を踏まえた離婚手続きや離婚条件に関する法的観点からの助言が必要な場合は弁護士に依頼してください。

各都道府県の弁護士会
https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/bar_association/whole_country.html

法テラス
https://www.houterasu.or.jp/

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