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「貧困老人」とはどのような人たちなのか

日本人の「モデルケース」通用しない時代へ

 しかし、これからはより厳しい現実が待っています。ご存じの通り、年金制度は疲弊し、今後は年金額の引き下げや、年金受給年齢の引き上げが現実味を帯びています。そして、非正規雇用の増加による厚生年金への未加入、未婚率の上昇と、以前の「日本人の3条件」のモデルケースに当てはまらない人が増えているのです。必然的に高齢者の貧困率は上がることが予測されます。

「右を向いても左を向いても貧乏な老人ばかり」。日本がそんな国になるのも決して遠い将来の話ではありません。政府や行政があてにならない以上、「来たるべき冬」について一人一人が真剣に考えるべき時かもしれません。

(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

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