オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

夫がモンスターと化した34歳主婦、精神を追い詰められ「離婚」を断念するまで

「別居中は月0円」が命取りに…

 千秋さんのように、夫がモンスター化してから何とかしようと思っても手遅れです。どちらが先に相手を困らせ、惑わせ、苦しめ、そしてノックアウトするかという消耗戦では、できることは限られています。やはり、モンスター化する前に決着をつけたいところ。

 例えば、千秋さんが本格的に離婚手続きに取り組んだのは別居後でした。しかし、いったん家を出ると、夫が隣にいないので安心してしまいます。ほとんど連絡を取らず、子どもにも会わせず、接点を失って離婚の話を進めるのが面倒になり、長期化することになりかねません。やはり、最短距離で離婚したいなら同居中に話をまとめることです。

 そして、千秋さんが請求していた養育費は毎月7万円ですが、家庭裁判所が公表している養育費算定表に照らすと今回の場合、毎月5万円が相場です。千秋さんは最初、高めの金額を提示し、少しずつ下げるという作戦だったようですが、このやり方は何度もやり取りが必要で時間がかかるのがネックです。

 さらに、千秋さんは「どうせ離婚するんだから」と別居中の生活費を請求しなかったのですが、「別居中は月0円」「離婚後は月7万円」という選択肢が目の前にあった場合、夫が前者を選ぶのは自明です。別居当初から生活費を請求していれば、結果は変わっていたかもしれません。第二の千秋さんが現れないことを願うばかりです。

(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)

1 2 3 4

露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

行政書士(露木行政書士事務所代表)

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

注)離婚手続きに関して、個別事情を踏まえた離婚手続きや離婚条件に関する法的観点からの助言が必要な場合は弁護士に依頼してください。

各都道府県の弁護士会
https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/bar_association/whole_country.html

法テラス
https://www.houterasu.or.jp/

露木幸彦(つゆき・ゆきひこ) 関連記事

もっと見る

新刊案内(露木幸彦) 関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

ライフ 最新記事

ライフの記事もっと見る

コメント

CAPTCHA