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「胃もたれ」「胸焼け」は男性よりも女性に多い? ダイエットなども影響? 医師に聞く

年末年始はごちそうを食べる機会が増え、胃に負担をかけがちです。特に女性は、一定の年代になると胃の不調を訴えることが多くなるようです。

女性の方が胃もたれになりやすい?
女性の方が胃もたれになりやすい?

 年末年始は、ごちそうを食べる機会が増える時期です。つい食べすぎてしまい、胃もたれや胸焼けで苦しい思いをする人もいるかもしれません。胃もたれや胸焼けは男性に多い症状と思われがちですが、実は女性の方が不調を訴える人が多く、不調を訴える人が増える年齢も男性より10歳も若いという情報がネット上にあります。医師の市原由美江さんに聞きました。

ダイエットやストレスが自律神経の乱れに

Q.胃もたれや胸焼けを訴えるのは、男性よりも女性が多いというのは本当ですか。

市原さん「胃もたれや胸焼けを訴えるのは、女性に多いという調査結果がいくつかあります。胃腸の動きは、自律神経に影響を受けます。例えば、無理なダイエットや不規則な生活、ストレスなどで自律神経が乱れると胃腸の動きが悪くなり、胃もたれや胸焼けなどの症状を引き起こします。女性は、更年期障害による女性ホルモンの減少や乱れによって自律神経が乱れるため胃症状を引き起こしやすくなります」

Q.女性は男性よりもおよそ10歳も若く、胃の不調を訴える人が増えるのは本当ですか。

市原さん「男性よりも10歳早く症状を訴え始めるという確立されたデータはありません。女性の更年期は45~55歳なので、早い人では40歳を過ぎた頃に、女性ホルモンの減少による更年期障害の症状が目立ち始めることになります。その症状の一つが、胃もたれや胸焼けなどの胃症状です」

Q.症状のある女性は、どのような対策をしたらよいでしょうか。

市原さん「規則正しい食事、運動、睡眠はホルモンバランスを整えてくれ、さらに自律神経を安定させる効果があります」

Q.スイーツバイキングが好きな女性は多いです。ケーキを大量に食べると胃の不調を感じやすいようですが、なぜでしょうか。

市原さん「ケーキなどに含まれる脂質の消化には時間がかかるため、食べたものが胃の中にとどまる時間が長くなることで、胃もたれが生じます。また、ケーキのように脂質や糖分の多い食べ物を多く取ると、胃酸の食道への逆流を起こしやすくなるため胸焼けも起こします。これらの症状を防ぐ方法はありません。食べ過ぎないことが重要です」

Q.胃の不調が起きそうな体のサインは、食事の前にあるのでしょうか。あったとすれば、どのように対応すればよいでしょうか。

市原さん「普段は全く胃の症状がない人が、食後の胃の不調を予測することは困難です。普段から、暴飲暴食をしたときに胃症状が出る人であれば、繰り返す可能性が高いので飲食を控えめにするしかありません。また、普段は胃の不調を感じていなくても、げっぷが多い人は逆流性食道炎や胃炎がある可能性があるので、食べ過ぎには注意し、症状が続くようなら医療機関を受診しましょう」

Q.胃の不調を調べるセルフチェックの項目に、「朝食を食べないことが多い」「食後すぐにお風呂に入ることが多い」「おなかを圧迫する服装や姿勢が多い」があります。これらも胃の不調につながるのですか。

市原さん「朝食を抜くと胃が空っぽの時間が長くなり、本来は食べ物を消化する胃酸が胃の粘膜を傷付けることがあります。また、食事を抜くと次の食事量が増えることが多く、胃の負担は増します。

食後は消化吸収のために胃腸の血流が増えますが、お風呂に入って全身を温めることで胃腸への血流が優先されなくなり、食べ物の消化吸収の時間がいつもより長くなることが考えられます。食後1時間程度はゆっくり過ごしましょう。

衣服でおなかを圧迫すると、胃から食道への胃酸の逆流を促進することになります。以前から逆流性食道炎にかかっている人は要注意です」

(オトナンサー編集部)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック副院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。

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