メアドに「mama」を使う41歳主婦、夫との離婚を決意した先で陥った哀れな袋小路(上)
「離婚」関係の相談を専門とする筆者の元に来る女性では、メールアドレスに「mama」を使用している人が多いようです。41歳専業主婦のケースから、その関係性に迫ります。
突然ですが、質問です。「mama」の4文字をメールアドレスに入れている女性はどんな人をイメージしますか。これは、大人になって初めて携帯を購入し、最初にキャリアのアドレスを登録する場合ではなく、結婚や妊娠、出産などのタイミングで、元のアドレスを「変更」し、「mama」を入れるという意味ですが、「wife」「woman」「lady」にしないのがミソです。
家族をけなげに支える専業主婦?
組み合わせの一例を挙げると、息子や娘の名前にして母からの愛情を表現したり(shunya-souta-mama@***.co.jp、sakuchan-mama@***.ne.jp)、自分(妻)ではなく、子どもの生年月日にして誕生日の特別さを確認したり(mama.akito.2010.8.10@***.com)、一家の苗字にして家族の一体感を演出したり(Kimura-family…sweetmama@***.or.jp)(※実際のものを大幅に修正しています)。
「mama」入りのアドレスで高校や大学の旧友、独身時代の同僚、そして同級生のママ友や夫の義母とやり取りしても平気な女性。真っ先に想像するのは、家族をけなげに支える従順な嫁さん、そう「専業主婦」です。育児や家事を一手に引き受け、ワンオペで悪戦苦闘しつつも、全力で家族を守ろうとする家庭的な女性のことですが、今回注目したいのは、409人の「mama」が私のところへ「離婚相談」をしに来たという事実です。家族を第一に考える彼女たちがどうして「離婚したい!」と駆け込むのでしょうか。
まずは、論より証拠。
筆者は今まで13年間にわたって「夫婦の離婚」に特化し、相談などの仕事を行ってきました。過去の相談は当事者ごとに名前、住所、相談内容、そして、メールアドレスなどを保存・データベース化し、検索できるようになっています。
残念ながら、当事者は相談が終わるとメールアドレスを変えることが多いです。なぜなら、プロバイダーのアドレスは引っ越しで、キャリアのアドレスは離婚で、会社のアドレスは転職で使えなくなるからです。過去の相談件数は約1万件ですが、それでも5000件のメールアドレスはまだ有効です。
前回、紹介したのは「love」(686件)「happy」(321件)「sweet」(115件)「angel」(99件)ですが、今回は「mama」。409人のアドレスに「mama」が含まれていたのです。つまり、「mama」を入れる女性は離婚しやすいことを意味していますが、なぜなのでしょうか。実際の相談事例をもとにひもといていきましょう。
<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名。年齢は現在)>
夫:小崎圭太(45歳)→会社員(年収700万円)
妻:小崎恵梨香(41歳)→専業主婦
長女:小崎湊(14歳)
妻のメールアドレス:minato.mama.love.160629@***.ne.jp
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