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メアドに「mama」を使う41歳主婦、夫との離婚を決意した先で陥った哀れな袋小路(上)

外で働いてくれ、と切り出してきた夫

「金、金って何なの? あいつは自分のことばかり。湊のことなんて何も考えてないんだわ!」

 そんなふうに声を荒らげるのは、今回の相談者・小崎恵梨香さん(41歳)。恵梨香さんと夫(小崎圭太、45歳)、娘さん(小崎湊、14歳)は3人で暮らしていましたが、恵梨香さんの堪忍袋の緒が切れたきっかけは夫の何気ない一言でした。

「少しは外で働いてくれよ。これ以上(給料を)渡すのは無理なんだから。よその家では皆そうだろ?!」

 恵梨香さんは夫から毎月18万円を渡されており、これは夫の小遣い(3万円)を差し引いた後の給料のすべてです。そして、恵梨香さんはアパートの家賃や生命保険の保険料、習い事の月謝などの口座に振り分けていました。メールアドレスに「mama」を入れている恵梨香さんは、娘さんだけでなく夫にとっても「mama」なので、小遣い制を採用するのは当然の流れでしょう。恵梨香さんは“かかあ天下”を謳歌(おうか)していたのです。

 しかし、家計の収支はぎりぎり赤字にならない程度で、決して余裕があるわけではなく、ほとんど貯金がない状態。見るに見かねた夫は危機感を覚えたので、「今から湊の高校・大学の資金を蓄えないと」と切り出したのです。

 恵梨香さんは夫から何度も、パートタイマーの仕事を始めてほしいと頼まれたのですが、いかんせん娘さんは中学校に入学したばかり。学校の授業と部活、習い事の両立に苦労しているので、母親の恵梨香さんが支えてあげるのは当然。だから、「湊にとって大事な時期なんだから」と耳を貸そうとしなかったのです。

「mama」を含むメールアドレスは娘さんが産まれたときに変更したものでしょう。一方、夫と結婚したとき、わざわざメールアドレスを変更し、「wife」を入れていません。このことから、恵梨香さんが夫より娘さんを大事に思っているのは明らかです。

「あんたの小遣いが多すぎるんじゃないの!」

 恵梨香さんはそんなふうに反論し、財布のレシート、給与振込口座の履歴、クレジットカードや電子マネーの明細まで…夫が帰宅するやいなや、「取り調べ」を始めたのです。そして、夫が入浴中にガサ入れをし、節約の余地がある項目を挙げ、リビングのテーブルに「無駄使いリスト」を置いておいたそうです。「あんたの小遣いはもっと減らせるんじゃないの?」と言わんばかりに締め付けを強めたのです。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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