生理の回数が「年3回」に減る? 月経困難症の“最新ジェネリック薬”とは 【産婦人科医が解説】
「ヤーズフレックス配合錠」のジェネリック医薬品である「ドロエチフレックス配合錠」を服用すると、本当に生理の回数が年3回に減るのでしょうか。産婦人科医に聞きました。

月経困難症や子宮内膜症の治療に用いられる超低用量ピル「ヤーズフレックス配合錠」のジェネリック医薬品である「ドロエチフレックス配合錠」が8月17日に発売されました。
この薬を服用することで、生理の回数が年3回に減るという情報がありますが、本当なのでしょうか。また、ドロエチフレックス配合錠を服用する際、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。神谷町WGレディースクリニック(東京都港区)院長で産婦人科医の尾西芳子さんに聞きました。
先発品の3分の1の価格
Q.そもそも「ドロエチフレックス配合錠」とはどのような薬なのでしょうか。
尾西さん「今回発売になったドロエチフレックスとはバイエル社の『ヤーズフレックス』のオーソライズドジェネリック(以下AG)になります。
ヤーズフレックスは月経痛や月経期の頭痛などがある月経困難症、また子宮内膜症による痛みの治療薬として発売されており、ドロエチフレックスも同様の治療薬です。
そもそもジェネリック医薬品とは、もともとの先発品と同じ有効成分を同量有する薬ですが、メーカーごとに製剤方法や添加物、パッケージなどが異なります。開発費がかからないため、もともと開発した会社の先発品より値段が安いのが特徴です。
その中でも今回のドロエチフレックスは『AG1』といわれるカテゴリーに分類され、先発品と同じメーカーが全く同様の工場、成分、製法で作っています。内容的には、もともとあるヤーズフレックスと完全に同じですが、薬の価格がヤーズフレックスの約3分の1に抑えられています」
Q.ドロエチフレックス配合錠を服用することで、生理の回数が年3回に減るという情報がありますが、本当なのでしょうか。
尾西さん「はい、本当です。通常のエストロゲン+プロゲスチン合剤(一般的にピルと呼ばれるOC/LEP)は1シートごとに毎月月経が来るタイプがほとんどですが、ヤーズフレックス、ドロエチフレックス、ジェミーナに関しては月経の回数を3カ月に1回以下にコントロールすることが可能です。
ドロエチフレックスは、実薬(ホルモンの入っている薬)を最長120日間飲み続けることで、120日に1回に月経回数を減らすことができます。
月経を起こしたいタイミングに合わせて薬を飲まない期間を4日間設けることで、月経時期のコントロールも可能です。
月経がないことが体への負担にならないか心配する人も多いのですが、体への問題はありません。また子宮内膜症などが月経痛のベースにある人は休薬がない分、治療効果が高いとされています」
血栓症や脳梗塞のリスクも
Q.ドロエチフレックス配合錠を服用する際の注意点について、教えてください。
尾西さん「先述のように、最長120日間月経が止められるのがメリットですが、120日間まったく出血せずに過ごせる人は意外と少なく、途中で不正出血が起こるケースが多いです。1カ月半から2カ月程度で来ることが多いですが個人差が大きいため事前に予想することはできません。
ただ元の月経量より少ないため、痛みも少ないことがほとんどです。出血が3日続いた場合はそこで4日薬を飲むのをやめることで月経を起こし、再度飲み続けるという飲み方になります。
その他の注意点としてはほかのエストロゲン+プロゲスチン合剤 (一般的にピルと呼ばれるOC/LEP)と同様ですが、血が固まりやすくなる血栓症のリスクがあるため、喫煙している人や肥満の人は注意が必要です。
また片頭痛のある人で、頭痛の前に目の前がピカピカするなどの前兆症状がある人は脳梗塞のリスク増加などのため禁忌となり、内服できません。この薬を飲んでみたい場合は事前に医師とよく相談して処方してもらうようにしましょう」
(オトナンサー編集部)




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