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電通社員自殺の悲劇を繰り返さないために…長時間労働者が使える「面接指導制度」とは

医師に意見してもらうことが重要

 企業のメンタルヘルス活動に取り組む、新宿ゲートウェイクリニックの吉野聡医師は、「この制度を知らない人も多いかもしれませんが、1カ月の時間外労働が100時間を超えると生理的に必要な睡眠時間を確保できなくなる可能性が高く、さまざまな健康障害の原因になります」と話します。

 吉野さんによると、「医師と面接しても仕事が減るわけではない」「面接している時間があったら早く帰って寝たい」などと考え、指導を希望しない人も多いのだそう。しかし「面接指導の結果、体調への影響が懸念される場合には、面接をした医師が会社に対し、時間外労働や休日出勤などを制限するよう意見することができます」。

 そして、大きな変調はなくても、自分の元気な時の状態を産業医などに把握してもらうことは「その後のモニタリングにおいても有用です」。1回の面接指導で見逃されてしまう小さな変化でも、元気な状態を知っている医師であれば、「以前より疲れているのでは…」と気付きやすいといいます。

 吉野さんは「社会から過重労働がなくなることが理想ですが、長時間労働が発生してしまった以上は、健康状態を確認してもらい、必要に応じて医師から会社に意見を言ってもらうことが重要。この制度が広く活用され、労働者の健康が守られることが望まれます」と話しています。

(オトナンサー編集部)

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吉野聡(よしの・さとし)

新宿ゲートウェイクリニック医師

1978年神奈川県生まれ。筑波大学医学専門学群を卒業後、精神科病院勤務、東京都知事部局健康管理医(精神科担当)、筑波大学医学医療系助教を経て、2012年7月に吉野聡産業医事務所を開設。また、2015年4月には、働く人のメンタルヘルス問題を解決するため、新宿ゲートウェイクリニックを開院。専門は労働者のメンタルヘルスとその関連法規で、現在は、大企業からベンチャー企業まで幅広く、予防的メンタルヘルス活動と、困難事例への実践的対応に取り組んでいる。著書は「『職場のメンタルヘルス』を強化する」(ダイヤモンド社)、「『現代型うつ』はさぼりなのか」(平凡社新書)など多数。博士(医学)、法務博士、精神保健指定医、精神科専門医、日本医師会認定産業医、 労働衛生コンサルタント(保健衛生)。新宿ゲートウェイクリニック(http://shinjuku-gateway.com/)。

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