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今井翼さんが再発した「メニエール病」、その特徴は“回転性”のめまい

タッキー&翼の今井翼さんが「メニエール病」を再発。芸能活動を当面、休止することを発表しました。メニエール病の症状や治療、予防法とはどのようなものでしょうか。

メニエール病の原因や症状とは
メニエール病の原因や症状とは

 アイドルデュオ・タッキー&翼の今井翼さんが「メニエール病」を再発し、当面の芸能活動休止を発表しました。この病気は、ストレスや睡眠不足が続くと発症しやすいとされ、SNS上などでは、今井さんの体調を心配する声が数多く上がっています。メニエール病の症状や治療、予防法について医師の市原由美江さんに聞きました。

回転性のめまい、完治の診断は困難

Q.メニエール病とはどんな病気でしょうか。

市原さん「メニエール病の原因は、内耳のリンパが腫れる『内リンパ水腫』と考えられています。典型的な症状は、回転性のめまいや吐き気、嘔吐(おうと)、耳鳴り、難聴、耳閉感で、症状が10分程度から数時間持続します。こうした難聴などの聴覚症状を伴うめまい発作を反復することが特徴です。診断のための検査には、眼振(がんしん)を調べる検査や体のバランスを調べる検査、聴力検査などがあります。脳腫瘍など頭蓋内の病気による症状の可能性もあるため、頭部CTやMRI検査が行われることもあります。女性に多く、日本には5万人程度の患者さんがいると推定されています」

Q.ネット上などでは「水分の取りすぎが原因の一つ(水分の取りすぎが内リンパ水腫を誘発させる)」「酒類やコーヒーを控えるべき」などの記述が見られます。

市原さん「水分の取りすぎで内耳だけに異常が起きることは考えにくいです。医学的に証明されていることではありません。腎不全で尿が出ず、体に水分が過剰にある状態の患者さんを多く診てきましたが、耳の異常を訴える人はもちろんいませんでした」

Q.主な症状の一つに「めまい」があるようですが、通常のめまいとメニエール病によるめまいには何らかの違いがあるのでしょうか。

市原さん「めまいは、天井がぐるぐる回る『回転性』、体がふわふわ浮いているような感覚に陥る『浮動性』、ゆらゆら揺れているような感覚になる『動揺性』、目の前が真っ暗になったり血の気が引いたりする感覚の『前失神性』に分類されます。メニエール病によるめまいは回転性であることが多く、難聴などの耳の症状を伴います」

Q.メニエール病を発症しやすい人の特徴や、遺伝性の有無について教えてください。

市原さん「性格が几帳面、神経質な人、ストレスや疲労が多い人、睡眠不足の人が発症しやすいと言われています。遺伝性があるかどうかははっきりしていません」

Q.メニエール病の治療方法はどのようなものですか。

市原さん「ストレスや疲労、睡眠不足などがある場合、できる範囲内での生活改善が指導されます。薬物療法としては、血管拡張薬や利尿剤、ビタミン剤などが使われます。また、内耳リンパの腫れが治まっても、いつまた腫れるかわからないため、完治の診断は難しいと言えます。繰り返す頻度や周期はそれぞれ個人差が大きく、発作は数年で軽快する場合と長期にわたって継続する場合に分かれるようです」

Q.メニエール病の予防法はありますか。

市原さん「なるべくストレスや疲労のない生活や、睡眠不足にならないよう心がけることが発症の予防になると言えるでしょう」

(ライフスタイルチーム)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック勤務。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。

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