自分の価値はスーパーのケーキ? クリスマス破局した37歳女性の“本当の気持ち”
食事などしなくても、人柄に触れた楽しいデート
森田正敏さん(33歳、仮名)は、先日リモートでお見合いをした吉田香苗さん(29歳、同)と交際に入りました。香苗さんは、ある病院に勤める看護師でした。
職場から、不要不急の外出を控えるようにと厳しく言われていたようで、お見合いもリモートで行われました。交際に入ってから正敏さんが「食事に行きませんか?」とLINEをしたところ、こんな返信が来ました。
「勤め先から、外食はしないように言われています。私がコロナに感染したら、職場に迷惑がかかります。今、医療の現場は本当にピリピリしているんです」
食事デートができないとなると、今後どうやってお付き合いをしていったらよいのか。まさかこのまま、ずっとLINEやリモートでのやりとりになっていくのだろうか――。一度もリアルで会えないその先に結婚はありません。
この話を聞いて、私は香苗さんの相談室に、今後どんな形でデートをしていったらよいのか聞いてみました。すると、こんな答えが返ってきました。
「博物館や美術館は今、入場制限をしているところもありますし、そういう場所に誘っていただけたらよいかと思います」
それをそのまま正敏さんに伝えました。すると彼が言いました。
「博物館や美術館に行って、お茶も飲まず、食事もせずに帰ってくるんですか? 冬の寒い時期に、ただその場所に行くだけのデートは気乗りがしません」
正敏さんの気持ちも分かります。ただ、今、最も厳しい環境の中で仕事をしているのは、医療従事者の人たちです。仕事で神経をすり減らし、プライベートでもやりたいことを我慢していたら、精神的に追い詰められてしまいます。それではあまりにも気の毒です。
私はそんなことを正敏さんに告げて、「とにかく一度博物館や美術館に誘って、リアルなデートをしてきたら?」と提案しました。
すると年末に、こんなLINEが正敏さんから来たのです。
「香苗さんと美術館に行った後に、イルミネーションを見てきました。食事とかお茶はできなかったけれど、歩きながらいろいろ話ができて楽しい時間でした。僕は自分のことばかり考えていたことを反省しました。香苗さんは、お母さんも看護師さんで、『病気で苦しんでいる人たちの役に立ちたい』と働くお母さんの背中を見ながら大きくなったようです。看護師さんという仕事に誇りを持っているようでした。
お茶とか食事ができなくても楽しいデートができることが分かったし、何より香苗さんがすてきな女性だったので、これからいいお付き合いを続けていければと思います」
相手のことを大切に思い、「好き」という気持ちがあれば、お金をかけないデートも楽しいし、おしゃれなお店での食事をしなくても満足できるのです。
お見合いは条件ありきの出会いなので、最初はどうしてもお相手の条件ばかりに目が行ってしまいますし、一般的なデートのひな型に自分たちを乗せようとします。しかし、もっとお互いの本質や人柄に焦点を当てていくと、別の楽しみが見えてくることがあります。そうしてよい関係を築いていけた後に、幸せな結婚が待っていると思うのです。
(仲人・ライター 鎌田れい)


コメント