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小学生が愛飲も…「カフェイン飲料」大量摂取、体にどんな影響? 1日の目安は?

受験生が眠気覚ましのために、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェイン入り飲料を過剰摂取した場合、健康にどのような影響があるのでしょうか。

カフェインを過剰摂取したら…?
カフェインを過剰摂取したら…?

 間もなく、受験シーズンが到来します。志望校に合格するために連日、深夜まで勉強している受験生も多いのではないでしょうか。ところで、眠気覚ましに定番の飲み物といえばコーヒーですが、近年では、エナジードリンク(カフェインを多く含む清涼飲料水)を飲む人も増加しており、中学受験を控えた小学生が愛飲しているケースもあるようです。

 受験勉強中にコーヒーやエナジードリンクなどのカフェイン入り飲料を大量に飲んだ場合、健康にどのような影響があるのでしょうか。1日に摂取してもよいカフェイン量の目安や眠いときの対処法について、内科医の市原由美江さんに聞きました。

過剰摂取で目まいや動悸

Q.そもそも、眠気を我慢して勉強を続けるのは有効なのでしょうか。

市原さん「眠気を我慢して勉強を続けても、集中力や思考力が低下する可能性が高いのでおすすめしません。眠いのであれば、思い切って10分ほど仮眠を取ってから再度勉強に集中しましょう。また、コーヒーなどで適度にカフェインを摂取したり、体を動かしたりするのも眠気覚ましに効果があります」

Q.1日に摂取してもよいカフェイン量の目安はありますか。

市原さん「日本では1日当たりのカフェイン量の目安は設定されていませんが、ヨーロッパやアメリカ、カナダでは1日当たり400ミリグラムまでであれば健康リスクは増加しないとされています。これはコーヒーでいうと3杯程度です。エナジードリンクは製品によってカフェインの含有量が異なるため一概にはいえませんが、高含有のもので2杯程度に相当します」

Q.眠気を覚ますために、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェイン入り飲料を大量に飲み続けた場合、健康にどのような影響があるのでしょうか。

市原さん「カフェインを過剰摂取すると、目まいや動悸(どうき)、吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、頭痛、興奮状態、不安な状態、不眠症などの症状を引き起こす可能性があります」

Q.中学受験を控えた小学生がカフェイン入り飲料を大量に飲み続けた場合、中高生や大人よりも影響は大きいのでしょうか。

市原さん「子どもはカフェインに対する感受性が高いため、仮に摂取する必要があるとしても、大人よりも摂取量を少なくするべきです。そもそも、小学生がカフェイン入り飲料を必要とする場面は少ないはずです。もし、エナジードリンクを飲む機会があったとしても少量にとどめましょう」

Q.「カフェインを摂取することで頭がさえる」という話を聞いたことがあります。試験当日にカフェイン入り飲料を摂取するのは有効なのでしょうか。

市原さん「カフェインには眠気や疲労を軽減するほか、集中力を高める効果があるので、試験前に摂取するのは効果的といえるのではないでしょうか。個人の状況によって、適量を摂取する分には問題ないでしょう」

Q.受験生にとって、朝型の生活と夜型の生活ではどちらが有利なのでしょうか。時間の使い方に関して、受験生時代に心掛けていたことがあれば教えてください。

市原さん「記憶は睡眠中に定着すると考えられています。朝型の生活は日中に勉強時間を確保する分、夜間はしっかり寝ることができるため、夜型よりも知識の定着につながりやすく、健康的だと思います。しかし、結局は『いかに勉強時間を確保するか』『いかにその時間に集中できるか』が大事だと思います。『夜間の方が集中できる』『夜間の方が勉強時間を十分に確保できる』というのであれば、夜型でも構わないのではないでしょうか。

例えば、難関大学の受験となると、ライバルよりもいかに多くの勉強時間を確保するかが大事になってきます。睡眠時間を削って勉強している優秀な受験生が多くいるのは間違いないでしょう。つまり、受験勉強時は自分の体質に合わせた時間の使い方が重要になってきます。

私の経験では、食事や休憩以外の時間をすべて勉強に割いて、眠気が限界を迎える深夜まで勉強していました。『夜型は試験当日に不利』とよく言われますが、試験日の少し前の時期から朝早めに起きるように調整すれば対応できます。夜型が向いている人は当面の間は夜型のままでも構わないと思います」

(オトナンサー編集部)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック副院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。

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