相手を知り、知ってもらう努力なしに「婚活での結婚」は成功しない
婚活での結婚を成功させる鍵とは?
この2人のように、コロナをきっかけに改めて“結婚”を意識した独身者は多いのではないでしょうか?
東日本大震災後に結婚するカップルが増えたことで、“震災婚”という造語も生まれたように、新型コロナウイルスをきっかけに結婚を考えるようになった人たちが婚活をして結婚をしていく“コロナ婚”が、今後は増えていくかもしれません。
では、どうすれば婚活が結婚へと結び付くのか。そこには婚活ならではのやり方があるので、ここで解説していきますね。
まずは「婚活の出会い」と「生活圏内の自然な出会い」の特性の違いを知ることが大事です。
生活圏内の出会いとは、学校や会社、取引先、サークル活動など、自分が行動している領域での出会いのことです。最初は付き合うことなど意識せずにコミュニケーションを取り、その中で恋愛感情が芽生えて恋人同士となり、そこから、さらに関係を築いて結婚へとつながっていきます。
つまり、生活圏内の出会いは恋人同士になるときも結婚を意識するときも、相手を大切に思う気持ちが十分に育っているのですね。
ところが、婚活の出会いは違います。
婚活では、“結婚”という目的のために男女が出会います。1時間程度のお見合いで相手を見極め、交際になった時点で“結婚”というゴールに向かって2人が歩き出すのです。
まだ相手のことを分かっていませんし、好きになる気持ちが育っていません。結婚をゴールにして歩き出す形が整っただけです。例えていうなら、結婚を頂点にした“空の箱”ができた状態。そこから頻繁に会って一緒にいる時間を重ね、空の箱の中に相手への気持ちをどんどん詰めていき、いっぱいにしていかないと、結婚まではたどり着きません。
そのためには、たくさん会ってコミュニケーションを重ね、いろいろな角度からお互いを知っていくことが大切なのです。
私は、いつも会員に言います。
「交際になったら、毎日LINEやメールで連絡を取り合い、最低でも1週間に1回は会うような時間をつくり出していくことが大切ですよ」
すると、こんなことを言う会員が多いのです。
「毎日LINEやメールをするって、一体何を書けばいいんですか?」
それは、朝起きたときの天気のことだったり、話題になっているニュースのことだったり、たわいない内容でいいのです。しかし、最初は頑張って毎日連絡を取っていても、そうするのがだんだん苦痛になってくることがあります。そういう相手とは、そもそも相性が合わないのです。コミュニケーションを取っていく上で、相手を好きになる気持ちが育っていくと、毎日の連絡は苦痛どころか、楽しくて仕方なくなるのです。
また、会員にはこんなアドバイスもします。
「LINEやメールのレスが遅い相手や、こちらが会うことを提案しているのに2、3週間先のスケジュールしか出てこない相手とは、結婚にたどり着く可能性が非常に低いですよ。そんな方とお付き合いをしていると、時間だけが無駄に過ぎていきます。次のお相手に行きましょう」
「婚活で結婚できる人」とは、コミュニケーションを取る時間や会う時間をつくり出すことを惜しまない人です。そこから考えても、生活圏内の出会いで結婚していくよりも、婚活での結婚の方が、実は何倍ものエネルギーを必要とするのです。
まずは、出会いの特性の違いを頭に入れて、婚活に取り掛かってください。
生活圏内の出会いと同じように捉え、「自然にしていたら結婚できる」と思っていたら、婚活での結婚はできません。重ねて言いますが、「婚活の出会い」とは、それまで全く自分の生活範囲にいなかった人たちに、“結婚”という目的のために出会うことなのです。ですから、相手を知り、こちらのことも知ってもらう努力と、前に進んでいくエネルギーが必要なのです。
その努力なくしての「婚活での結婚」は、あり得ませんよ。
(仲人・ライター 鎌田れい)
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