オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

「離婚」で悩んでいませんか? よくある質問に弁護士がアンサー

10.よくある離婚手続きの疑問

Q.離婚の手続きにはどんなものがありますか?

A.離婚の手続きには、大きく分けて次の3つのステージがあります。

協議離婚:配偶者との話し合いによって離婚する

調停離婚:夫婦で話し合いがつかない場合に、裁判所に間に入ってもらい、話し合いによって離婚する

裁判離婚:調停でも話し合いがつかない場合に、裁判所に(相手が拒否したとしても強制的に)離婚を認める判決を求める

Q.協議離婚について詳しく教えてください

A.夫婦は、お互いが話し合って合意することで離婚できます。協議離婚では、子どもの親権者、面会交流、養育費などについて、また、財産分与や慰謝料、年金分割などの金銭的条件についても決めることができます。

 協議離婚では、夫婦が合意すればすぐに離婚することができます。また、養育費や財産分与、慰謝料などの金銭的条件について合意できれば、後日の紛争を防止するために、「離婚協議書」の形で書面に残しておきましょう。離婚協議書を公正証書で作成しておけば、相手方が金銭的義務の履行を怠った場合に、裁判所に強制執行を求めることができます。

 ただし、夫婦間に子どもがいる場合は、協議離婚に当たって、父母のどちらかを親権者と定めなければなりません。親権者をどちらにするかを含めて、夫婦が話し合いで合意できなければ、裁判所の利用を検討することになります。

Q.調停離婚について詳しく教えてください

A.調停離婚とは、協議離婚でも夫婦の話し合いがつかない場合に、家庭裁判所に間に入ってもらい、離婚について話し合うことです。ただし、夫婦が対面で話し合うわけではなく、お互いの言い分を交互に、調停委員に伝える形が取られます。

 調停の対象となるのは、離婚そのもの以外にも、子どもの親権者や面会交流、養育費について、また、財産分与や慰謝料、年金分割などの金銭的条件についてです。家裁では、最長6カ月程度をめどに、調停での話し合いで離婚が成立するかどうかを判断します。

 調停はあくまで夫婦の話し合いが基本ですが、調停委員によって、証拠や、将来の裁判離婚で裁判所が示すであろう結論を踏まえた解決が図られることが多いです。つまり、単に夫婦双方の希望を調整するのではなく、調停が成立しない場合に行われる裁判離婚で裁判所が採用するであろう基準を考慮し、そうした基準からかけ離れた希望を述べる当事者を説得するのが一般的です。

 その意味では、裁判離婚の基準を全く知らずに調停に臨むと、意に沿わない解決に誘導される場合もあります。必ずしも、最初から専門家に相談する必要はありませんが、調停委員による解決案や進め方に納得が行かない場合は、調停の結論が出る前に弁護士に相談しましょう。

Q.裁判離婚について詳しく教えてください

A.調停でも話し合いがつかない場合には、裁判所に離婚を認める判決を求めることもできます。なお、当初から、調停での話し合いでは解決しないと思われる場合でも原則として、先に調停を行わないと裁判離婚を求めることはできません。

 離婚訴訟では、一方の配偶者が拒否しても、裁判所が判決で離婚を命じるため、不貞行為や暴力、相当程度の別居期間、などの離婚原因が必要になります。なお、離婚訴訟の結論が出るまでには通常、6カ月~1年がかかります。

(オトナンサー編集部)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

高井信也(たかい・のぶや)

高井・村山法律事務所弁護士

交通事故や労働問題(残業代、不当解雇、労災)、不動産、離婚・相続、企業の相談などを幅広く取り扱う。特に交通事故と労働事件は、合わせて年間30件以上を扱うなど力を入れている。高井・村山法律事務所(http://law-tm.jp/)。

村山圭一郎(むらやま・けいいちろう)

高井・村山法律事務所弁護士

行政事件や不動産事件(建築関係紛争)、離婚、相続などを幅広く取り扱い、「みんなの弁護士207人 首都圏版」(有限会社南々社)にも掲載。困っている人、悩んでいる人の心に寄り添うことを心掛ける。高井・村山法律事務所(http://law-tm.jp/)。

コメント