家計をお助け! ご主人の「お小遣い」を減らせる交渉術
夫婦であれば必ず付きまとう、夫の「お小遣い」問題。その金額の多さに悩んでおられる奥様も多いことと思いますが、今回はそんな方に向けて、家計のプロであるファイナンシャルプランナーが「減額の交渉術」をお教えします。

ファイナンシャルプランニングにおいて「主人のお小遣いが多すぎる」という話になることがあります。体感的に約7割の世帯でこの話題になりますが、そうした際に、ファイナンシャルプランナー(FP)としては苦笑いするしかなく、なかなか切り込みにくい問題でもあります。
家計を預かる奥様としては、ご主人のお小遣いは「無駄なコスト」であり、できる限り減らしたいのが本音です。しかし趣味や同僚・友人との付き合いなど、ご主人なりの事情もあって一概に「高い/低い」とは言い切れない部分もあります。長期的には「あいつは付き合いが悪い」と人間関係が悪くなったり、人脈が広がらずにビジネスチャンスを逃したりするなどの“弊害”もあります。
しかし、そうは言ってもお小遣いが明らかに多すぎる場合もあります。FPによって意見は分かれますが、ご主人のお小遣いは基本的に「手取り月収の20%」が上限。たとえば毎月の手取りが25万円ならば5万円、35万円ならば7万円といったところでしょう。「7万円は多すぎる」と思われそうですが、あくまで上限です。
実際のところ、多くの家庭のお話を聞いた経験からは3~4万円前後という家が多いです。2015年に新生銀行が行った調査でも、男性会社員のお小遣い全国平均は3万7642円と、3~4万円に収まっています。この3~4万円をベースに、夫婦の力関係やお仕事の関係などを加味し、天井を月収の20%としてその範囲で調整すべきでしょう。
お小遣いが多い夫には3つの特徴
しかし、逆に月収20%を超えている場合、お小遣いが多すぎると言わざるを得ません。そのような「お小遣いもらいすぎご主人」には共通して3つの特徴があります。
1.ご主人がお給料から生活費を奥様に「渡す」スタイル
2.ご主人が家計に無頓着
3.帰りが遅い
多くの家庭においては、奥様が給料を管理し、その中からお小遣いを渡すスタイルですが、お小遣いが多いご主人の場合、この「1次窓口」を手離さないケースが多く見られます。つまり給料から、まずは自分が必要な分を取って残りを奥様に渡すのです。給料がブラックボックス化しており、奥様が実際の給料を知らないこともあります。
また、ご主人は奥様に生活費を渡した段階で責任を果たしている気分になり、「あとは任せた」という態度のため、家計には無頓着で実情を全く知らないことも多いようです。お互いにお互いの実情を把握していない状況です。さらに、お小遣いが多いので必然的に外で遊ぶことが多く、帰りも遅くなる傾向があります。
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