証明難しいのに…インフルエンザの「治癒証明書」を求められる医師「自粛してほしい」
別の感染症にかかるリスクも
Q.治癒証明書のシステムをどのように思われますか。
市原さん「そもそも、治癒を証明することは難しいため、会社や学校は治癒証明書の提出を求めることを自粛してほしいと思います。医療機関は、患者さんから治癒証明書の作成を依頼されたら断れません。依頼する側が変わってもらえると助かります」
Q.治癒証明書を求める人は再度、医療機関を受診する必要がありますが、証明書を求める受診者により、通院中の患者が不利益を被ることは。
市原さん「冬の時期は、風邪やインフルエンザで病院を受診する人がかなり増えます。また、医師が治癒証明書を書く時間が必要なため診察時間が長くなります。会計時の事務的手続きもプラスされ、定期的に通院している患者さんや急患の方の診察待ち時間、会計待ち時間が長くなると考えられます」
Q.治癒証明書を求める人が再度、医療機関を受診する際、ノロウイルスなど他の感染症や別のタイプのインフルエンザにかかってしまう恐れはないのですか。
市原さん「インフルエンザが治癒したばかりの頃は、まだ免疫力が低い状態です。再度医療機関を受診して、他の感染症をもらう可能性は考えられます。また、A型のインフルエンザにかかった後でも、再度A型にかかることもありますし、B型にかかることもあります。感染対策をしっかり行って再受診することが必要です。
逆に、他の患者さんにインフルエンザを感染させてしまう可能性もあります。解熱して2日経過していたとしても、ウイルスが体外に排出されていることもあるからです。どうしても証明書が必要であれば、感染を広げないためにもマスクをして受診しましょう」
Q.栃木県大田原市などでは、子どもを対象にインフルエンザの「受診報告書」を治癒証明書の代わりにしています。医師が診断を書いた後、保護者が、発症後5日、解熱後2日経過するまで子どもの体温を測定して記載し、報告書とするそうです。
市原さん「受診報告書を活用することは、とてもよい取り組みですね。再受診するための時間や費用、家族の負担も軽減されます。繰り返しますが、治癒の証明は難しく正確ではありません。解熱して2日経過してもウイルスが体外に排出されていることもあります。咳などが残っている場合は、無理をせず休む。家族も休ませるようにしましょう」
(オトナンサー編集部)

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