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東京タワーのテレビ電波送信、9月末で終了へ 開業60周年前に、電波塔機能は継続

半世紀以上にわたって続いてきた、東京タワーからのテレビ電波の送信が9月末で終了します。

テレビ電波の送信を終える東京タワー
テレビ電波の送信を終える東京タワー

 半世紀以上にわたって続いてきた、東京タワー(東京都港区)からのテレビ電波の送信が9月末で終了します。災害などの際の「予備塔」としての役割やFM放送の電波送信など電波塔としての機能は継続しますが、テレビ各局の電波を送信するために建てられ、関東一円のテレビ放送を支えてきた「東京のシンボル」が、今年12月の開業60周年を前に、一つの節目を迎えます。

放送大学の地上波が終了

 テレビ放送としては唯一、東京タワーから電波を送信していた放送大学(千葉市美浜区)が9月末、地上波放送とFM放送を終了するのに伴うものです。放送大学は10月以降、BS放送やインターネット配信での放映に完全移行します。

 東京タワーは1958年12月23日、関東一円にテレビやラジオの電波を届けるための総合電波塔として開業し、翌年から、テレビ各局の電波送信が始まりました。333メートルという高さは、東京地区のVHFテレビ7局以上とUHFテレビ局が、東京を中心とした関東一円に電波を送る際に必要な高さとして決められました。

 観光名所としても定着し、1989年からは夜間ライトアップが始まりました。同年、通算来場者が1億人を突破するなど人気を誇りましたが、東京都心に高さ200メートルを超える高層ビルが増え、より高い場所からの送信が必要に。2013年5月、高さ634メートルの東京スカイツリー(墨田区)にNHKと民放5局の電波送信が移行しました。

 一方で、2015年に人気アニメ「ワンピース」の屋内型テーマパークがオープンするなど、観光スポットとしては根強い人気を保ち、2018年1月には通算来場者が1億8000万人を突破しました。

 東京タワーを運営する日本電波塔の広報担当者は「東京スカイツリーに何かあった時の、『予備電波塔』としての役割や、生放送や緊急時に情報を伝える中継基地局としての機能、エフエム東京さんやInterFM897さんの電波発信などは継続します。観光施設としての比重が大きくなってはいますが、電波塔としての役割は大切であり、今後もずっと続きます」と話しています。

(報道チーム)

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