お見合いから2カ月、一度も会うことなく…47歳男性が陥った「脳内婚活」という落とし穴
連絡を取らなければ、忘れ去られる
このケースのように、お見合いの後交際になっても、連絡を密に入れてこない方が男性も女性もとても多いのです。
その理由のほとんどが「仕事が忙しい」です。
先日、私の会員同士、安藤美佐子さん(35歳、仮名)と古賀幹生さん(38歳、仮名)が、お見合いをして交際に入りました。ファーストコールの時に美佐子さんは、「会社の部署が移ったばかりで、今月は忙しいので、落ち着いたら連絡を取り合って、お会いましょう」と幹生さんに言ったようです。
そこから1週間たった頃、美佐子さんから私に連絡が来ました。
「『今は仕事が忙しいから、落ち着いたら連絡します』と言っているのに、古賀さんから毎日メールが来るんです。それも、『おはようございます。今日は朝から暑いですね』とか『一日お疲れ様でした。お休みなさい』とか、どうでもいい意味のないあいさつメール。これって、鎌田さんからの差し金ですか?」
はい、差し金です(笑)私は、男性にも女性にも、「お見合いの後に交際に入ったら、毎日のメールは必須。期間を空けずに、最低でも1週間に1回、できればウイークデーの夜と週末の2回は、どんなに短時間でもいいので会いましょう」と言っています。
では、なぜ毎日のメールが大切なのでしょうか?
現代は情報社会です。ネットニュースはリアルタイムで事件や事故、イベント情報などを配信していますし、スマホには、1日に何通も商品のお得な情報やセールなどのお知らせが届きます。親や兄弟、友達などからのLINEも頻繁に来ます。
これだけ情報過多になったのに、人間の脳ミソはそれに伴って進化していません。そこで、どんなことが起きてくるかというと、情報が情報に上書きされて古いものは忘れ去られていくのです。
「仕事が忙しいから、今は連絡を取り合わず、落ち着いたらこちらから連絡します」などと言っていたら、忘れ去られてしまいます。
「脳内婚活」していませんか?
また、「仕事が忙しいので、落ち着いたら連絡を入れます」というのは、考えてみたら、あまりにも自分勝手な理由ではありませんか? お相手も仕事をしているのです。
同じ職場で同じ仕事量をこなしていても、恋人と会う時間を作っている人はいますし、結婚している人もいます。時間をどう管理していくかは、その方次第です。
そして、「仕事が忙しいから、落ち着いたら会いたい」と言っている人たちの落とし穴は、「自分は婚活をしている」という意識があることです。相談所に登録していれば、いつでも婚活できる状態にありますから、実際は行動を起こしていないのに、脳ミソは婚活をしている気になっている。「脳内婚活」をしている人がとても多いのです。
ただ、仕事によっては繁忙期がありますよね。そんな時にはお見合いはしない。いっそ、婚活の現場から離れた方がよいのです。そして、そこを抜けたら集中して婚活をする。
さらに言うなら、婚活には期間を区切ることも大切です。例えばダイエットでも、「やせたい」と漠然と思っているだけでは決してやせません。ところが、「夏休みに南の島に行く。水着をかっこよく着たい。7月までに2キロやせたい」と期間を区切ると、目標達成がしやすくなりますよね。
仲人をしている経験則から申し上げますと、婚活は3カ月を一区切りと考えるとよいと思います。3カ月は集中して走る。そして、結果が出なかったら自身の婚活を見直す。そうやってメリハリをつけて活動をしていくことが、婚活疲れを起こさない秘訣(ひけつ)なのです。
(仲人・ライター 鎌田れい)
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