結婚は「怒らない人」とすべきだ お見合いで店員にクレームを言い続けた41歳男性のケースから
「目印がないから分からなかったじゃないですか」
また、こんな男性もいました。
お見合いの時、仲人がお引き合わせに立ち会えない場合は、お互いが分かるように何か目印を決めておくことがあります。
その日、私の女性会員、秋山敬子さん(33歳、仮名)の目印は「ピンクのハンカチと携帯を右手に持つ」、男性の大木さん(38歳、仮名)は「ブルーのネクタイにブルーのポケットチーフ」でした。
敬子さんは電車が遅れ、お見合い時間のギリギリにホテルのティールームに着きました。ブルーのネクタイにブルーのポケットチーフの男性を見つけたので、近寄っていくと、彼の方から離れていったそうです。
私に電話をかけてきて、「今、ティールームの入り口にいるんですけど、お会いできません。青いネクタイとポケットチーフの男性がいるんですけど」。そこまで言うと、「あ、私が目印を出していなかったからだ」と言って、電話を切りました。そして、携帯とピンクのハンカチを右手に持ち、先ほどの男性のところに歩み寄っていったそうです。
すると、男性が言いました。
「やっぱりあなたですか。でも、目印がなかったから違うだろうなと。それが約束だったので、守ってもらわないと困りますよ」
そして、ティールームに入り、着席をしたのですが、それからも10分くらい、「目印がないので、分からなかった」という話を何度もされたそうです。
お見合いを終えて、「お断り」を入れてきた敬子さんが言いました。
「こちらが『目印を忘れてしまってすみません』と謝ったのに、何度も蒸し返されて。こんな男性と結婚したら、何か間違ったことをした時に、延々責め立てられると思って、ぞっとしましたよ」
“怒り”の正当化は正しい? 怒る人の心理とは
以前、女性国会議員が車の中で、秘書の男性を怒鳴りつけている音声がネットやテレビで流されました。その中に、「こうやって私を怒鳴らせて、こう喉(のど)を枯れさせて、声が出なくならせて~」という言葉がありました。
怒る人、キレやすい人の論理は、まさにこれ。「あなたが私を怒らせている」。つまり、「自分は怒って当然だ」と怒りを正当化させる。しかし、怒りの感情をぶつけられて「ああ、私がこの人をこんなに怒らせて悪かった」と、心から反省する人はまずいません。
怒りの感情をぶつけられると、人は怖くて萎縮するか、もしくは同じ怒りの感情が湧き上がるかのどちらかです。恋人や夫婦の場合は、売り言葉に買い言葉で、大げんかが勃発したりします。
お相手を選ぶ時には、見た目、年齢、収入のジャッジも大切ですが、長い結婚生活を考えたら、「怒らない人」「おおらかな人」を選ぶことが、とても大切だと思うのです。
(仲人・ライター 鎌田れい)
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