“酒大好き”妻、下戸の夫…「飲む人×飲まない人」の夫婦関係はうまくいくのか? 事例3パターン
お酒が大好きな人、全く飲めない人…そんな「飲酒」との関わりの違いが、時に夫婦仲に亀裂をもたらすケースがあるようです。実際の事例とともに考えます。
忘年会やクリスマス、お正月とイベントが続いた年末年始。お酒を飲む機会が多かった人もいることでしょう。夫婦ともに楽しくお酒を飲むタイプであれば特に問題が起こることはないですが、どちらか一方が飲まない場合、夫婦関係にどのような影響があるのか、事例を紹介します。
お酒をやめて夫婦関係が良好に?
国税庁の報告によると、日本国内におけるアルコールの販売量は1996年度をピークに減少を続けており、酒類の消費量(成人1人当たり)も減少傾向にあることが分かっています。さらに、厚生労働省による「国民健康・栄養調査(2016年度)」では、特に若年層の男性の「習慣的に飲酒」する割合が減っており、逆に女性は増えているとしています。飲酒習慣の男女差が非常に小さくなっており、将来的に、女性のアルコール依存症者が増加することも予測されているようです。
夫婦間でも「夫は下戸、妻はお酒好き」でトラブルになるケースの相談が増えてきています。
里香さん(44歳、仮名)は、家で毎日飲むことはないものの、友人たちと食事をするときには楽しむ程度にお酒を飲んでいました。一方、夫の元哉さん(40歳、同)はお酒が全く飲めません。里香さんが酔っぱらって帰ってくるとあからさまに嫌な顔をして、お酒を飲む人のことを軽蔑するような発言をしていました。
里香さんは「毎週飲みに行くわけでもないし、たまの集まりに息抜きで行くのだから」と、そんな元哉さんを無視していました。夫婦関係は決して円満ではなく、仕事への取り組み方や、家事のやり方の違いでしょっちゅう、小さな言い合いをする状態でした。
ある日、友人の誕生日会に呼ばれ、飲み過ぎた里香さんは泥酔して帰り、玄関先でそのまま寝てしまいます。それを見つけた元哉さんは「みっともない。大人のくせに」と激怒し、里香さんをそのまま放置して、子どもたちを連れて2日間ほど実家に帰ってしまいました。もちろん、里香さんは子どもからも怒られました。
家族全員に合わせる顔がない里香さんは相当反省し、元哉さんに謝罪し、二度とお酒は飲まないと誓ったそうです。
「もともと体に合っていなかったのかもしれません。夫へのストレス解消程度で飲んでいましたが、きっぱりやめました。今は、夫の趣味であるテニスを私も始めて、それがストレス解消になっています。夫の言いなりになるのが嫌で、お酒をやめるのが嫌だっただけなのかもしれません」
ストレス解消法がお酒からテニスになった里香さんに、私は飲酒をやめるよりも、根本にある“円満でない夫婦関係”の修復を勧めました。
そりゃたまには旦那さん以外と飲んだり楽しみたいのが当たり前でしょ…
酒も飲めない情けない旦那なんか、皆んな嫌だと思いますよ!?