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内定解禁日なのに内定がない! どうする?と焦っている就活生に知ってほしいこと

周囲を頼ろう

 ここまで頑張ってきて、「もう1人では就活に立ち向かえない」という人もいるかと思います。その場合は、皆さんをサポートしてくれるオトナ(皆さんも成人ですが)をどんどん頼りましょう。

 まずは自分の学校のキャリアセンターです。そこにはキャリアカウンセラーやアドバイザーがいる場合もあり、親身に相談に乗ってくれます。また、民間の人材紹介会社でも相談に乗ってくれます。ただ、民間の人材紹介は企業がクライアントで、その会社を勧めてくる採用代行的側面があることにご注意ください。キャリアセンターよりフラットに相談には乗ってくれないかもしれません。ただ、その分、実際の求人が裏にきちんとあるので、ただ単に相談に乗るのではなく、受験に結びつくのがメリットです。

 最後の手段はコネ(コネクション:人脈)です。近すぎて嫌かもしれませんが、親御さんや社会人になった先輩に相談して、自社や知り合いの会社を紹介してもらうのです。コネはいけないと思うかもしれませんが、そんなことありません。企業だってコネ採用が流行中です。最近の企業は社員や内定者のネットワークを通じて採用する「リファラル採用」(紹介による採用=コネ採用)を増やしています。「類は友を呼ぶ」で、フィットした人が採れる可能性が高いと考えているからです。

 つまり、皆さんの先輩に相談すると、その網に引っかかるかもしれないということです。実際に、コネクションで見つけた会社とはフィットしていることも多く、隠れた就職方法です(筆者も最初の会社は先輩の紹介で入りました)。

折れてしまわないよう無理せずに

 ここまで、これからでもできる、さまざまな就職活動方法について述べてみました。「既にやったよ」というものも多いかもしれませんが、時期が変わると就職/採用市場の状況は変わっていくので、よろしければいろいろ試してみてください。

 ともかく、今大事なのは、就活でつらくなりすぎて折れてしまわないことです。就活は自分を否定されてしまうような面もあり、一部の人以外にとっては嫌なことかと思います(こんな仕事をしている筆者も、自分の就職・転職活動や面接は嫌でした)。

 自分のメンタルの状況に合わせて、無理せず、少しでも前に進んでいける方法を選んでみてください。気負わずに、でも諦めずに。

(人材研究所代表 曽和利光)

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曽和利光(そわ・としみつ)

人材研究所代表

1971年、愛知県豊田市出身。灘高校を経て1990年、京都大学教育学部に入学し、1995年に同学部教育心理学科を卒業。リクルートで人事採用部門を担当し、最終的にはゼネラルマネジャーとして活動した後、オープンハウス、ライフネット生命保険など多様な業界で人事を担当。「組織」「人事」と「心理学」をクロスさせた独特の手法を特徴としている。2011年、「人材研究所」を設立し、代表取締役社長に就任。企業の人事部(採用する側)への指南を行うと同時に、これまで2万人を超える就職希望者の面接を行った経験から、新卒および中途採用の就職活動者(採用される側)への活動指南を各種メディアのコラムなどで展開している。著書に「定着と離職のマネジメント『自ら変わり続ける組織』を実現する人材流動性とは」(ソシム)など。

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