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ワクチン接種巡る丸川五輪相「1次的な免疫」発言は非科学的? 専門家に聞く

基本的な感染対策、徹底を

Q.東京五輪のボランティアの多くは、1回目の接種だけで大会開幕を迎える可能性がありそうです。そうした人たちが感染防止のために注意すべきことは。

森さん「基本的な感染対策の徹底が重要です。ボランティアの活動分野や内容によっては、大会中に不特定多数の人と接触することも予想されます。事前に、大会組織委員会などが示すガイドラインを確認しておくようにしましょう。

基本的な感染対策として必要なことは『常に体調を確認し、少しでも症状がある場合は活動しない』『できるだけ性能が高いマスクを正しく着用する』『手洗いや消毒で手指を清潔にする』『(観客を入れる場合は)観客とできるだけ距離を取り、一緒に活動する人ともできるだけ距離を取ることを心掛ける』『室内の場合は換気が十分にされているか確認する』などです。

また、現在、東京を中心に首都圏は再び感染拡大傾向にあるため、五輪会場外から感染を持ち込まないための注意も必要です。活動期間中はボランティアの行き帰りや活動のない日も含め、『感染リスクの高い行動を避ける』ことも意識してほしいと思います」

Q.大会期間中のボランティアをしている最中に2回目の接種を受ける人がいるかもしれません。問題ないのでしょうか。また、その場合の注意点は。

森さん「スケジュールに支障がなければ、問題ないのではないでしょうか。ワクチン接種後に、接種した部分に痛みや腫れ、赤くなるなどの反応が見られることが多く報告されていますが、これについては1回目と2回目に大きな差がないと考えられています。一方、発熱や頭痛、倦怠(けんたい)感、関節痛などの全身反応は2回目の接種で頻度が高い傾向があります。接種当日や翌日は症状が出ることが考えられるため、ワクチン接種日とボランティア活動日を調整することをおすすめします。

また、ワクチン接種後に発熱した場合、副反応によるものとは限らず、新型コロナウイルス感染の可能性も考えられます。結果的に副反応であったとしても、発熱した場合は自己判断せず、感染対策ガイドラインに沿った行動が求められます」

Q.丸川大臣の発言で「ワクチンは1回でも効果がある」との誤解が広がる恐れはないでしょうか。

森さん「丸川大臣の発言の真意が分からないため、さまざまな解釈で受け取られる可能性はあります。『1回接種でも感染対策として有効』と誤解して、基本的な感染対策が緩んでしまう人もいるかもしれませんし、活動範囲を広げてしまう人もいるかもしれません。繰り返しになりますが、現在、日本で接種されているファイザー製もモデルナ製も、発症予防の十分な効果を得るためには『2回の接種』が必要です。

さらに、ワクチンで高い効果が得られるものの、発症を100%は防げませんし、感染予防や重症化予防については高い効果があるだろうという見解が示されていますが確実ではありません。2回接種を完了した人が総人口の約13%(7月1日時点)である日本では、ワクチン接種の有無にかかわらず、しばらくは基本的な感染対策の徹底を継続する必要があります」

(オトナンサー編集部)

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森まどか(もり・まどか)

医療ジャーナリスト、キャスター

幼少の頃より、医院を開業する父や祖父を通して「地域に暮らす人たちのための医療」を身近に感じながら育つ。医療職には進まず、学習院大学法学部政治学科を卒業。2000年より、医療・健康・介護を専門とする放送局のキャスターとして、現場取材、医師、コメディカル、厚生労働省担当官との対談など数多くの医療番組に出演。医療コンテンツの企画・プロデュース、シンポジウムのコーディネーターなど幅広く活動している。自身が症例数の少ない病気で手術、長期入院をした経験から、「患者の視点」を大切に医師と患者の懸け橋となるような医療情報の発信を目指している。日本医学ジャーナリスト協会正会員、ピンクリボンアドバイザー。

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