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ゲームにタブレット学習…子どもの「近視」が増えている? 原因や予防法解説

視力は回復させられる?

Q.子どもの近視を治したり、視力を回復させたりすることは可能ですか。

川名さん「近視には屈折性近視と軸性近視があると先述しましたが、屈折性近視は目の調節力(ピントを合わせる力)が強過ぎることによるものです。調節緊張をほぐす目薬の使用で軽減することはありますが、根本的な治療は難しく、さらに屈折性近視の頻度は高くありません。

ほとんどの近視は軸性近視で、物理的にピントが合う位置が変わることによるものです。目玉の大きさが関与するので点眼などでは治せませんが、夜間に特殊な形状のコンタクトレンズを装用することで日中の近視を改善させる『オルソケラトロジー治療』という治療法があります。昼間の裸眼で遠くがよく見えるようになる他、近視の進行抑制効果もあるとされていますが、健康保険が適用されない自由診療です」

Q.近年、家庭や学校で日常的にデジタルデバイスに触れている子どもも多く、視力低下を心配する親も少なくありません。子どもの近視・視力低下を予防する方法や、デジタルデバイスとの適切な付き合い方などについてアドバイスをお願いします。

川名さん「繰り返しになりますが、近視は近くのものを見る時間の長さに比例して進みやすくなります。より近い位置で見るとさらに進みやすくなるため、スマホよりはタブレット、また、それよりはパソコンを使用する方が進行は緩やかになると考えられます。『30分使用したら5分休憩する』などのルールを決めるとよいでしょう。休憩時には外へ出て太陽の光を浴びると、より近視の進行を抑制できると思われます。

デジタルデバイスは使っていて楽しく、ついつい長時間使いがちですが、ほどほどにすることが大切です。近視が進行すると、大人になってから、白内障や緑内障、網膜剥離、近視性黄斑症といった病気になるリスクが大きくなります。近視の度が強いほど発症率が高くなるため、幼いうちから極力、近視が進まないように気を付けることが大切です」

(オトナンサー編集部)

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川名啓介(かわな・けいすけ)

医師(眼科)

医療法人社団かわな眼科院長・理事長。日本眼科学会認定眼科専門医、医学博士。1999年、筑波大学医学専門学群卒業。筑波大学附属病院、日製日立総合病院、総合病院土浦協同病院勤務を経て、2006年から筑波大学大学院人間総合科学研究科講師となる。2009年、千葉県松戸市でかわな眼科を開設。「快適な眼で、人生に潤いを」を目指し、患者さんにわかりやすい医療を提供することを目指している。専門分野は白内障、緑内障。かわな眼科(https://kawanaganka.com/)。公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCS1bdAnSyjcnZSuM38PLzKQ)。

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