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「サンタクロースは本当はいない」現実、子どもにどう伝えたらいい?

「サンタクロース」を信じている子どもにはいずれ、「存在しない」という現実を理解させる必要があります。子どもの心を傷つけない、サンタ卒業の方法とは?

サンタをどう「卒業」する?
サンタをどう「卒業」する?

 12月になり、クリスマスが近づいてきました。幼いわが子に「クリスマスプレゼントはサンタさんが持ってきてくれるんだよ」と教えた保護者や、今もそう話している保護者は多いと思います。それが事実ではなくても、クリスマスの朝に目覚め、枕元に置かれたプレゼントを見て喜ぶわが子の姿はほほ笑ましいものです。

 しかし、子どもがある程度の年齢になると「サンタさんは本当はいないの?」と聞いてくるようになり、やがて、現実に気付きます。親心としては、サンタクロースの存在を信じていた子どもの気持ちを傷つけたくない一方、現実をどのように話して理解させればよいのか悩むことがあるのではないでしょうか。

 子どもの心を傷つけないサンタ卒業の方法について、子育てアドバイザーの佐藤めぐみさんに聞きました。

「存在しない」の解釈を聞いてあげる

Q.子どもが幼い頃、「クリスマスプレゼントはサンタさんが持ってきてくれるんだよ」と教えることはよくありますが事実ではありません。事実ではなくても、子どもの夢を壊さないようにうそをついた方がよいのでしょうか。

佐藤さん「現在、サンタクロースの存在を『いるんだよ』と子どもに伝える家庭が世界的に見ても一般的です。しかし、心理学者の中には『サンタクロースがいる』と子どもに伝えること自体に異論を唱える人がいるのも事実です。

なぜなら、その行為が子どもにうそを教えていることになると考えるからです。普段、子どもたちに『うそをついては駄目だよ』と厳しく教えているにもかかわらず、『存在しないサンタクロースを“いる”と教え込むのはいかがなものか』という意見です。このように、どちらの見解も存在するのですから正解はありません。

例えば、『実在しない人物を描いたファンタジーはサンタクロース以外にもたくさんある。絵本やアニメだってそうだ。想像の世界は子どもにとって必要』と考える人もいるでしょうし、『うそは駄目だと子どもに教えている以上、親がそれを破ってはいけない。最初から現実を教えていた方が将来、ショックを受けないで済む』と考える人もいるでしょう。サンタクロースの存在をどう伝えていくかはそのご家庭の方針で決めるのが望ましいといえます」

Q.もし、最初から、「サンタさんはいなくて、お父さんやお母さんがプレゼントを買っている」という現実を教えてしまうと子どもに何らかの悪影響があるのでしょうか。

佐藤さん「特に問題はありません。実際に最初から、『お父さんやお母さんがプレゼントを買っている』と伝える家庭もあります。ただ、全体的に見ると、幼少時はサンタクロースの存在を信じて育っている子どもが多いです。

そのため、サンタクロースが存在しないことを親から伝えられた子どもが幼稚園などで『サンタさんはいないんだよ』『お父さんやお母さんがプレゼントを買っているんだよ』という現実をお友達に伝えてしまうと、それを聞いた子どもは親御さんに事実を確認しようとし、親御さんを困らせるかもしれません。

ですので、最初から、サンタクロースの存在がいないと伝えられた子ども自身には影響はありませんが、親御さん同士の関係に何らかの余波が起きることは考えられます」

Q.サンタクロースの存在を信じている子どもでも、その存在に疑問を感じるようになり、「サンタさんは本当はいないの?」と聞くことがあると思います。このように聞かれたとき、保護者はどのように答えればよいのでしょうか。

佐藤さん「これも正解はありませんので、親御さんの方針に沿って判断するのが適切です。ただ、『サンタさんは本当はいないの?』と子どもが聞いてきたということは何らかの疑問を持ったことは確かですので、もし聞かれたら、『なぜ、そのように思ったのか』という解釈を聞いてあげることが大切です。

なぜなら、サンタクロースの存在について疑問を持つことは、子どもの認知能力の発達が大きく関係しているからです。まずは、世界でたった1人のサンタクロースが同時にアメリカと日本のショッピングモールに現れたり、12月24日の夜、世界中の子どもたちにプレゼントを一気に配ったりするのは不可能だと気付き始めます。

その後も『サンタさんには何人もの分身となる存在がいる』『人間がサンタさんをやっているけれど、北極には本当のサンタさんがいる』とか、そういう自分なりの解釈を経て、最終的に『世界にたった1人のサンタクロース』という存在を信じるだけの証拠がなくなり、サンタクロースは想像上の存在なのだと気付きます。

このどの段階で親に尋ねるのかはその子ども次第ですが(聞かない子どももたくさんいます)、疑問を持つのはそれだけ思考が現実的になり、成長した証しでもあるのです。だいたい、8歳前後でこういう変化が見られることが多いので、お子さんなりの解釈を聞いてあげるのが望ましいと思います。

例えば、子どもが『サンタさんは、本当はいないの?』と聞いてきたら、『○○ちゃんはどうして、サンタさんは本当にいないって思ったの?』と同じ質問を返してみましょう。その子なりの理解を言うはずです。子どもが現実的、論理的に状況を考えているのが分かったら、『今年からはパパとママにバトンタッチするよ』とやんわりと言えば、サンタクロースから卒業するのにもいいタイミングといえます。

一方で、もっと小さい子どもが『幼稚園で○○ちゃんがそう言ってたもん』と言う場合は『そうかなあ、ママはサンタさんはいると思うけどなあ』と、もう少し後まで夢をつないであげるのもいいかもしれませんね」

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佐藤めぐみ(さとう・めぐみ)

公認心理師(児童心理専門)

ポジティブ育児研究所代表。育児相談室「ポジカフェ」主宰。英レスター大学大学院修士号(MSc)取得。オランダ心理学会(NIP)認定心理士。現在は、ポジティブ育児研究所でのママ向けの心理学講座、育児相談室でのカウンセリング、メディアや企業への執筆活動などを通じ、子育て心理学でママをサポートする活動をしている。著書に「子育て心理学のプロが教える 輝くママの習慣」(あさ出版)など。All About「子育て」ガイド(https://allabout.co.jp/gm/gp/1109/)を務めている。公式サイト(https://megumi-sato.com/)。

コメント

1件のコメント

  1. こういうのネットに載せられては困ります。
    世界中が必死にサンタの存在を繕っているのに。小さいお子さんもネット検索出来るので、本当にやめてほしいです。