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出社する管理職は不満? 「テレワーク」は今後も続くのか、現場社員たちの声

新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワークを導入する企業が増えました。今後もテレワークは続くのか、現場社員の声を紹介します。

テレワークは今後も続いていく?
テレワークは今後も続いていく?

 5月25日に緊急事態宣言が全面解除されましたが、宣言中は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、「テレワーク」を新たに導入する企業やこれまで以上にテレワークを活用する企業が増えました。現在、多くの企業でテレワークは「臨時」という位置付けですが、宣言解除後も各企業でテレワークは続けられるのでしょうか。実際に現場で働く社員の、予想の声を拾ってみました。

「テレワークは不公平」と上司が冗談

 電子機器メーカーの法務部に勤めるAさん(36歳、男性)の職場では昨年から、週に1日のテレワークが導入されていました。現在は社員が交代して出社し、残りの社員はテレワークという態勢を取っています。

「(今後、テレワークが増えていくかは)正直、分からないです。テレワークをする環境は、新型コロナウイルスの感染拡大前からすでに整っていたので、戸惑いがなかったのは幸いでした。しかし、さすがにテレワークの日が一気に増えすぎたので、各所で業務に滞りが出ているのが目につきました。

『業務フローをもっと、しっかりとテレワーク用に構築しておけば、テレワークの日が増えたとしても問題ない』という声がある一方で、特に役職が上の人は『(テレワーク日の増加によって)業績がどう変化していくかが重要なので、慎重に判断すべきだ』と考えているようです。

そのため、テレワークの日が増えることは試験運用として一時的にあるかもしれませんが、本格的に導入される可能性があるとするなら、もう少し先の話になりそうです。私の直属の上司(課長)は『(ハンコを押す権限がある中間管理職は一般社員に比べて出社する機会が多いため)不公平だから、テレワークはなしにして、みんなで出社するべきだ』と冗談交じりに主張しています」(Aさん)

 社内の役職によって立場や業務内容が違うので、そこから出てくる意見もそれぞれ違うものになります。社員の間で要望が対立している場合は、不満をなるべく少なくするために折衝が必要です。経営サイドとしてはそこにも配慮しつつ、慎重に決定を下していくのでしょう。

東京五輪を見越していた企業では…

 システムエンジニア(SE)のBさん(38歳、男性)の会社では新型コロナの前から、育児や介護など家庭の事情があれば、週に1~2日のテレワークが認められていたそうです。今回の新型コロナの感染拡大を受けて、こちらもAさんの勤め先と同じく、交代制で出社する態勢となりました。

 Bさんは「経営陣がどう判断するかなので、分からないけれども…」と前置きした上で、「おそらく増えると思う」と話します。

「会社の最寄り駅が都内の主要駅のため、今年7月に東京五輪が開幕する想定で、そのときは出社規制が実施される予定でした。出社規制の内容は『限定的なフレックスタイム制によるピークオフ』と『テレワーク拡大』です。

そのための準備が社内で進められていたので、テレワークの環境がほとんど整っています。私の周りでは(テレワークが増えた現在の臨時態勢の)評判がよいので、今後も特に大きな問題が出なければ、増えるのではないかと思います」(Bさん)

 あえなく、2021年7月開幕(予定)に延期になってしまった東京五輪ですが、そのために行われてきた各方面での準備は無駄になりません。五輪の年と新型コロナの感染拡大が重なったのは不幸な偶然でしたが、Bさんの勤務先のように“五輪時の出社規制”を準備してきた企業にとっては、感染拡大がテレワーク増加のきっかけとなり得ます。

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

geetara610@gmail.com

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