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“当て逃げ”謹慎、ノンスタ井上裕介さんに自動車保険は適用されるのか

NON STYLEの井上裕介さんが起こした当て逃げ事故。井上さんは被害者に謝罪し、一連の騒動は収束しつつありますが、井上さんのように当て逃げをしてしまった人に自動車保険は適用されるのでしょうか。今回は自動車保険の仕組みを解説します。

ドライバーの強い味方になる自動車保険だが…

 当て逃げ事故を起こした、お笑いコンビ・NON STYLEの井上裕介さん。所属事務所からは謹慎処分が発表されましたが、井上さんは被害者に直接謝罪し、被害者本人からも早期復帰を願うコメントが出されたことで騒動は収束しつつあります。

 当たり前の話ですが、事故を起こして現場から逃走することは、車を運転する者として絶対にやってはいけないことです。事故を起こしてしまったなら、まずは相手の身体的・精神的ダメージに気を配り、警察や消防などに連絡するのが基本です。

 その後、自動車保険に加入している人であれば、保険の補償を使って被害者の治療や、車の修理に関する費用を弁償する流れになります。しかし井上さんのように「当て逃げ」をしてしまった場合に自動車保険の補償を受けられるのか、その仕組みについてはあまり知られていないかもしれません。

 今回はファイナンシャルプランナー(FP)の筆者が保険適用の有無と当て逃げならではの問題を解説します。

事後処理が通常とは異なる

 いきなり結論からですが、当て逃げしても補償を受けることはできます。ただし、事後処理が通常の事故とは少し異なります。

 一般に事故が発生すると、双方が加入している保険会社がその後の補償に関する交渉を代行し、事故の責任がどちらにあり、その割合はどれくらいかを決定します。「10-0」(一方が100%悪い)、「7-3」(一方が70%、他方が30%悪い)などと表され、停止している車に衝突すると「10-0」、双方の車が少しでも動いていたら「9-1」「8-2」といった話を聞いたことがあるかもしれません。

 こうした割合の決定には「判例タイムズ」という過去の判例集を用いるのが一般的で、さらに当事者同士の説明や警察の調書などを元に最終的な割合が決まります。判例タイムズをベースに、個々の事故の状況に応じて割合が多少変わるイメージです。

 一般に、当事者も保険金を負担する保険会社もこの責任割合を「下げたい」方向で調整をします。事故の当事者としては、事故直後は全面的に謝っていても時間の経過とともに相手の落ち度を主張するようになり、保険会社の調整で「7-3でどうでしょう」「5-5、いやせめて6-4だ」といった具合に交渉が長引くことがあります。

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

株式会社あおばコンサルティング代表取締役

外資系大手のプルデンシャル生命保険で11年間コンサルティング業務に従事。個人顧客700人、法人顧客30社を開拓。2015年4月に株式会社あおばコンサルティングを設立。インターネット上で保険情報サイト「みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp)」と、ライフプランニングやお金に関わるコラム「みかづきナビメディア(http://www.mikazuki-navi.jp/blog)」を運営。日々お客様のライフプランニングや執筆・講演活動などを精力的に行う。