「不倫を許してはいない。でも一緒にいる」 “経過観察”と語った佐々木希が《離婚しなかった理由》から学ぶこと
不倫した夫との離婚を選ばなかったものの、「いまだに許してはいない」と語った俳優の佐々木希さん。「経過観察」という選択から、「許さないけど離婚はしない」妻たちの胸中を考えます。

2025年7月、俳優の佐々木希さんが、テレビ番組「1周回って知らない話 2時間SP」(日本テレビ系)にゲスト出演し、夫でお笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さんの不倫騒動について初めて自分の言葉で語ったことが話題になりました。番組では、夫について「いまだに許してはいない」「経過観察中で」と話しつつ、それでも離婚は選ばなかった理由を明かしたといいます。
SNS上では「不倫された側が“許してない”と言っていいんだ、と救われた」と共感する声と、「なぜ離婚しないのか」「子どもの前で、こんな父親を許さないでほしい」と疑問視する声が入り交じっていました。
「不倫を許していないけれど、一緒にいる夫婦」は存在するのか――。芸能人夫婦だけでなく、一般の夫婦でも確かにいます。私の主宰する夫婦仲相談所でも、「許してはいないけれど離婚しない」と語る妻は多いのです。今は別れないけれど、弁護士に相談して着々と熟年離婚の準備に取りかかる……そんな人もいます。ステルス離婚にもつながる恐ろしい事態です。
今回は、「許さないけど離婚はしない」という選択に隠れている、妻たちの胸中を考えてみます。
「許さないけど離婚しない」夫婦の事情
配偶者の不倫が発覚しても、必ずしも離婚に進むとは限りません。「不倫されても離婚しない理由」として、次のような事情があります。
◯現在の生活環境を変えたくない
生活レベル、子どもの学校環境、自分の仕事環境など
◯子どもが父親を必要としている
子どもの年齢にもよるが、反対する子どもも多い
◯経済的にひとり親になる不安が大きい
シングルマザーの苦労がSNSで多数うかがえる時代、養育費だけでは足りないなど現実が見える
◯まだ夫(妻)への愛情が残っている
楽しい思い出、好きだった頃の感情が頭の中をぐるぐる回る
◯世間体、職場の人、子どもの学校関係者への影響を考えて踏み切れない
周囲からどう見られるか、「サレ妻」のレッテルは嫌だとネガティブになる
夫婦仲相談所への相談では、「一生許さない。でも、すぐ離婚する覚悟もない」「裏切りは忘れないけれど、父親として子どものそばにいてほしい」という声が繰り返し出てきます。
ここで大事なのは、感情と現実を切り離して考えることです。感情としては到底「許せない」、しかし生活・子ども・仕事・自分の年齢や健康を冷静に見つめると、「このタイミングで離婚するのは本当に得策か」と立ち止まる。その結果として、「許さないけれど、離婚はしない」という、とても人間らしいグラデーションが生まれます。
番組で佐々木さんは、不倫騒動後に離婚しなかった理由として「もし離婚して、その事実を子どもが知ったときにどう感じるか」を何度も考えたと語っています。そばにいて責任を取り続ける父親の姿を見せるのか、あるいは離婚したとして、離れた場所に暮らす父親のことをどう感じるのか。どちらが子どもにとってよい未来かを考え抜いた上で、「今は一緒にいる」選択をしたのでしょう。
もちろん、これは佐々木さんの家の事情と価値観に基づく一つの結論であり、「だからみんなも離婚しない方がいい」という話ではありません。ただ、「不倫されたら即離婚」でなく、「許して忘れる」でもない、中間の選択肢としての「経過観察」という姿勢を、公の場で見せたことには意味があります。











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