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神経質なA型夫の元を去った39歳妻、性格を利用して生活費を手にするまで(上)

きちんとしないと気が済まないA型夫

「私は学校でも職場でも『A型でしょ』と言われます。多分、真面目すぎて融通が効かないからです」

 そんなふうに自己分析するのは、武藤智子さん(39歳)。A型の夫との結婚生活は最初だけ、うまくいっていたようです。

「彼は家庭的で、家のことは息子のことも手伝ってくれました。例えば、息子の授業参観が土曜日で私が仕事の関係で行けないとき、代わりに行ってくれたりしていました」

 智子さん夫婦は共働き。彼が学校行事に積極的に参加してくれるおかげで、智子さんの仕事にも支障が出ません。A型夫の気遣いに智子さんは何度も助けられました。

 しかし、A型の夫は少し神経質な性格で、物事がきちんとしないと気が済まない性分。例えば、息子さんはスイミングスクールに通っているのですが、25メートルのクロールを泳ぎ切ることができず、次のクラスへ進めなかったそう。

 夫は「習ってばかりだからいけないんだ。自分で考えて練習しないと!」と言い出し、息子さんに水泳の上達本を買い与えたり、一緒にランニングや筋トレをしたり、スクールとは別のプールに連れていって練習させたり…そんなふうにスパルタ教育を課したのです。あくまで、教育の一つに過ぎない水泳に傾斜しすぎるのは、ささいなことでも気になる性格が影響しているのでしょう。

 こんな押し付けがましいやり方では、息子さんが夫の気持ちを受け入れるはずがありません。息子さんは友達と遊ぶことを優先し、次第にスイミングスクールから足が遠のくようになったのです。

 夫が良かれと思って準備した特訓はむしろ逆効果だったのですが、智子さんが「大樹の気持ちも考えてあげて」と注意しても、「俺は小学校の時、25メートルくらい泳げたぞ」と、息子さんと張り合って反省の態度を見せなかったのです。智子さんは心配事があると眠れなくなるタイプで、夫に怒鳴られた夢を何度も見てうなされたそうです。

「このままじゃ、私も息子もあいつに潰されるって思ったんです!」

 ついに、智子さんは息子さんを連れて実家に戻ることを決意したのですが、心配の種は「生活費」。平日の昼間なら夫が会社で働いているので、時短勤務の智子さんが夫の目を盗んで家を出ることはいとも簡単です。

 しかし、A型の夫は誰に対しても気を配り、空気を読み、先んじて手を打つわけではなく、相手によって「ムラ」があるタイプ。自分より目下と見下していたり、好意が持っていなかったり、見返りが期待できなかったりする相手に対しては無関心。実際のところ、夫にとって妻子の存在は大して大事ではないので、「我慢の限界だから距離を置きたい」という智子さんの心中を察することは難しいでしょう。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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