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「カキ」にあたる人・あたらない人、何がどう違う?→実は「あたりやすい人」には特徴があった【医師解説】

カキに「あたりやすい人」の特徴は…?

「カキを食べると毎回あたるから、もう怖くて食べられない」という人もいれば、「カキが好きでよく食べるけど、一度もあたったことがない」という人もいます。この両者の違いは何なのか、不思議に思ったことはありませんか。実は、カキに「あたりやすい人」には特徴が存在します。

 まず、ノロウイルスや腸炎ビブリオなどの感染症は、その人の持っている免疫力によって、かかりやすかったり、かかりにくかったりします。子どもや高齢者は免疫力が弱いので、あたりやすいといえます。

 生活習慣でいえば、不規則な生活をしていたり、食事の栄養バランスが悪かったりすると免疫力が落ちるので、あたりやすくなるでしょう。体調が優れないときは食中毒にかかりやすくなっているので、カキなど食中毒の可能性があるものを食べるのは控えた方がよいです。

 中には「カキが大好物なのに、しょっちゅうあたるからつらい…」「カキにあたらないようにできるならしたい」という人もいると思います。しかし結論からいいますと、カキにあたりやすい人があたらないようにすることは、残念ながら難しいと思います。

 生活習慣を改善して、免疫力を高めるとあたりにくくなる可能性はありますが、カキの食中毒の原因はそもそも複数存在するので、確実とはいえないからです。

 では実際、カキにあたってしまったときはどうすればいいのか、対処法をお伝えします。

 下痢があっても吐き気がなく、水分摂取ができる状態であれば、小まめに水分を取って、自宅で安静にしておいて問題ありません。嘔吐が続く場合は脱水状態になって危険なので、必ず病院を受診しましょう。子どもや高齢者は脱水の症状に気付きにくかったり、状態が急に悪くなったりすることがあるので、早めに病院に相談してください。

 そして何より、カキにあたるリスクを減らすことが大切です。まずは、食べる前にしっかりと加熱するようにしましょう。調理前のカキが付着した調理器具を介して感染する可能性もあるので、生のカキを扱うときは、調理器具の管理や手洗いにも十分に注意してくださいね。

(オトナンサー編集部)

【画像】「えっ…怖すぎる…」 これが「カキにあたったときの症状」の数々です…!

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市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

eatLIFEクリニック院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。eatLIFEクリニック(https://eatlife-cl.com/)。

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