シーサーが酔いの状態を示す沖縄県の“節酒アプリ”が「かわいい」と話題に、なぜ配信?
沖縄県が配信している節酒推進のアプリが話題となっています。

沖縄県が配信している、日々の飲酒量を可視化できるアプリがSNS上で話題となっています。記録した飲酒量に応じて、シーサーなどのキャラクターの表情が変わる仕組みで、SNS上では「使ってみたい」「シーサーかわいい」「シーサーのいろいろな表情を見たくてお酒をたくさん飲みそう」などの声が上がっています。アプリ配信の経緯について、沖縄県の担当者に聞きました。
沖縄県民に対し適正な飲酒を啓発
話題となっているアプリは「節酒カレンダー」です。自分の年齢や性別、表示するキャラクター(シーサー、男性、女性)を設定後、飲んだお酒の種類や量を選択します。例えば「ビール」は「中」(中ジョッキ)「350ml」「500ml」から選択。近年、度数の強いチューハイがブームとなっているためか、「チューハイ」は「弱」(アルコール度数3%)「強」(9%)と度数別に項目を設けています。沖縄の「泡盛」もあります。
記録した内容に応じてキャラクターの表情が変わり、酔いの状態、アルコールを分解するまでにかかる時間が表示されます。酔いの状態は「素面(しらふ)」「爽快期」「ほろ酔い期」「酩酊(めいてい)初期」「酩酊期」「泥酔期」「昏睡(こんすい)期」の7段階で示します。記録された飲酒データは週、月、年別にグラフでも表示されます。
アプリはAndroid版とiOS版があり、沖縄以外の地域に住んでいる人も利用できます。
沖縄県健康長寿課の担当者に話を聞きました。
Q.企画した経緯は。
担当者「沖縄県では、アルコール性肝疾患の死亡率が男女とも全国平均より高い状況です。特に、男性の死亡率は全国平均の約2倍となっており、以前から、飲酒に関する課題が指摘されてきました。そこで県民に対し、適正な飲酒を啓発する目的でアプリを企画しました。2014年12月から配信しています」
Q.アプリはどのように開発しましたか。
担当者「県内の企業に委託しました」
Q.アプリのダウンロード数は。
担当者「5月13日時点で2万3768件です」
Q.利用者からはどのような意見が届いていますか。
担当者「『入力が簡単で使いやすい』『休肝日を意識するようになった』という声を頂いています」
Q.アプリの認知度を上げるために行っている取り組みは。
担当者「ダウンロードを促進するチラシを沖縄県内の健康関連のイベントで配布するほか、保健所などの公共施設にチラシを置いています」
Q.今後、取り組んでいきたいことは。
担当者「引き続き、アプリの普及促進に努め、県民の健康に寄与していきたいと思います」
ビールがおいしい季節を迎えますが、お酒の飲みすぎには注意したいですね。飲む前に「節酒カレンダー」をダウンロードしてみては?
(報道チーム)
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