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野外ライブで落雷事故、その責任は自分にあるの? 「a-nation」で女性死亡、地裁が損賠請求棄却

今回の判決「やむを得ない」、自分守る心掛けを

Q.今回の判決をどのように見ますか?

武田さん「具体的な事実関係は明らかではありませんが、落雷に遭った場所など報道されている内容を見る限り、亡くなった女性には気の毒ですが、やむを得ない判決と言えるのではないでしょうか」

Q.こうしたイベントの主催者は、注意報や警報をどこまで気にすべきなのでしょうか?

武田さん「主催者としては、注意報などを事前に把握し、予想される災害に備えて避難場所を確保するなどの安全対策や、必要があれば、イベント中止などの措置が求められます。こうした来場者に対する『安全配慮義務』に反してイベントを強行し、被害が発生した場合は、損害賠償義務を負う可能性があります」

Q.今回の判決は注意報や警報について「抽象的な可能性」としました。事故現場が会場から離れていたことも関係しますか?

武田さん「主催者の責任の及ぶ範囲には、ライブ会場だけでなく、来場者の立ち入りが当然にも予想される場所が含まれる可能性もあります。ただし、主催者の管理権が及ばない場合もあるため、判断は難しいですね」

Q.これから夏になると「野外ライブ」や「雷」が増えますね。

武田さん「成人が自主的に参加するイベントでは、自己責任がより強く求められる傾向にあります。『安全空間』『保護範囲』など落雷に関する基本的な知識を身につけ、危険を感じたら素早く自主避難するなど、自分で自分を守ることを心掛けましょう」

(オトナンサー編集部)

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武田雄介(たけだ・ゆうすけ)

弁護士

1980年福島県郡山市生まれ。福島県立安積高等学校、京都大学経済学部卒業後、司法試験合格(旧61期)。郡山市で事務所を開業後、東京の外資系大手コンサルティング会社勤務を経て、弁護士法人湊法律事務所に入所、現在に至る。一般民事事件全般を担当。休日にはサッカーやフットサル、マラソンなどを楽しむ“アクティブ派”でもある。

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