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ルーティンでイチローも食べていた 「朝カレー」のメリット、デメリットは? 医師に聞いてみた

朝、カレーを食べると、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。医師に聞きました。

朝、カレーライスを食べるメリットは?
朝、カレーライスを食べるメリットは?

 朝食時にカレーライスを食べたことがある人は多いのではないでしょうか。「ルーティンワーク」を大切にしていることでも有名な元プロ野球選手のイチローさんは、米国大リーグに在籍していた時期の朝食として、カレーを食べることが多かったといわれています。

 朝、カレーライスを食べると、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。新見正則医院(東京都千代田区)の新見正則院長に聞きました。

スパイスで胃腸が活性化

Q.そもそも、カレーライスにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。

新見さん「使用する食材によって異なります。例えば、ニンジンなどのようなビタミンが含まれる食材を使用すればビタミンを摂取できますし、牛肉や豚肉、鶏肉のようなタンパク質を多く含む食材を使えば、十分な量のタンパク質を摂取できます。

偏った食生活を続けると、ビタミンやタンパク質が不足します。その点、カレーライスはさまざまな食材を使って調理が可能なので、基本的に健康によい料理だと思われます」

Q.では、カレーライスで野菜不足を解消することは可能なのでしょうか。

新見さん「可能です。日頃から野菜不足を感じている場合は、野菜を多く入れて調理しましょう。野菜はカレーのルーに溶け込みやすいので、結果的に多くの野菜を摂取することができます。野菜不足の解消にカレーを食べるのは、とても合理的だと思います。

また、カレーライスでタンパク質不足を解消したい場合、肉類を多く入れて調理してください。カレーライスの場合、多量の肉類を加えても、スパイスの効果で無理なく食べることができます」

Q.朝食時にカレーライスを食べるメリット、デメリットについて、教えてください。

新見さん「朝にカレーライスを食べると、カレーに含まれるスパイスが胃腸に適度な刺激を与えるため、体が活性化します。食事を取る時間帯と体への影響の関係性を調べる『時間栄養学』という学問がありますが、“朝カレー”は時間栄養学的な立場からも推奨されています。

ただし、個人差があるので注意してください。多くの場合、カレーライスは体を活性化しますが、中には朝にカレーライスを食べると、胃腸が不調になる人もいます」

Q.カレーライスを食べるときの注意点について、教えてください。1日3回(朝、昼、晩)、カレーライスを食べた場合、体にどのような影響があるのでしょうか。

新見さん「カレーライスを食べる際に炭水化物である白米を多く盛り付けると、カロリー過多になります。健康維持のためにカレーライスを食べるのであれば、白米を少なめにすることが大切です。また、カレーのルーの中には高カロリーなものもあるので、注意してください。カレーライスは基本的に体によい料理ですが、食べ過ぎれば肥満の原因となります。

1日3回カレーを食べると、生野菜が不足しがちなので、適量のサラダと一緒に食べるのをお勧めします。毎食時に白米の過剰摂取を控え、サラダを加えれば、1日3回カレーライスを食べても問題ありません」

(オトナンサー編集部)

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新見正則(にいみ・まさのり)

医師

新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研さんを積む。現在は新見正則医院、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新刊「フローチャート整形外科漢方薬」はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)に輝く。最新刊は「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」。新見正則医院(https://niimimasanori.com/)。

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