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SNS上の“誹謗中傷”は裁判沙汰になる? 「どんどんやるべき」などの声、弁護士に聞く

損害賠償請求の相場は数十万円~100万円

Q.誹謗中傷の被害で訴訟を起こす場合、被害者側はどのような情報を集める必要がありますか。

牧野さん「問題発言が削除されてしまう可能性もありますし、この日に確かに問題発言が掲載されていたことを証明するためにも、スクリーンショットで画面の写真を残しておく必要があります」

Q.損害賠償請求できる場合、請求額はどのくらいでしょうか。

牧野さん「通常のネット上の裁判例では、数十万円から100万円前後の金額が多いです。しかし悪質なケースとして、大阪高等裁判所が民族差別をあおるヘイトスピーチの事例について、約1226万円の支払いを認めた裁判例があります。他にも、ネット上の誹謗中傷が訴訟問題になったケースは数多くあります。以下はその一例です」

・ブログに原告の営業上の信用を害する虚偽の事実を記載したとして50万円の支払い命令(平成24年12月6日・東京地方裁判所)
・ブログに商店を誹謗中傷する虚偽の記事を書いたことが、当該商店の社会的評価を低下させたとして100万円の支払い命令(平成24年12月21日・名古屋高等裁判所)
・美容外科と形成外科を開業する医師が、同業者のネット掲示板への書き込みにより信用毀損・プライバシー侵害の被害を受けたとして100万円の支払い命令(平成24年7月17日 大阪地方裁判所)

・経済評論家にインターネット上で虚偽の情報を流されて、名誉を傷つけられたとして114万円の支払い命令(平成29年6月22日 東京高等裁判所)

(ライフスタイルチーム)

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牧野和夫(まきの・かずお)

弁護士(日・米ミシガン州)・弁理士

1981年早稲田大学法学部卒、1991年ジョージタウン大学ロースクール法学修士号、1992年米ミシガン州弁護士登録、2006年弁護士・弁理士登録。いすゞ自動車課長・審議役、アップルコンピュータ法務部長、Business Software Alliance(BSA)日本代表事務局長、内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、国士舘大学法学部教授、尚美学園大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員教授を歴任し、現在に至る。専門は国際取引法、知的財産権、ライセンス契約、デジタルコンテンツ、インターネット法、企業法務、製造物責任、IT法務全般、個人情報保護法、法務・知財戦略、一般民事・刑事。

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