「不倫された妻vs不倫相手」の直接対決! ドラマを超えた2つの実話
夫に不倫された妻と、夫の不倫相手の女性。この両者の“直接対決”はドラマの中だけのお話だと思っていませんか。筆者が聞いた「サレ妻vsスル女」の実話を紹介します。

不倫“サレ妻”と不倫“スル女”。この両者が実際に対決するなんて、ドラマの中だけの話…と普通は思うでしょう。しかし、夫婦仲相談所を運営する私の元には、そうした経験をした人の相談が多数寄せられ、この10年、テレビの再現ドラマの原作依頼の話も、何件も舞い込んできています。「寄せられた相談エピソードを、当事者と特定されない範囲で教えてください」というものです。もちろん相談者さんに承諾を得て、個人が特定されないように背景を替えて、再現ドラマ化していただいています。
実際、お悩みを聞いていても、「小説やドラマを超えている…」と感じる深いご相談もあります。今回は、その中でも特に印象的な「サレ妻vsスル女」エピソードをご紹介します。
余裕シャクシャク? “サレ妻”医者の変わった趣味
美喜子さん(32歳、仮名)は当時を振り返り、「あれは夫婦の趣味だったのかもしれない」と話します。
当時25歳の美喜子さんは憧れの映画配給会社に入社し、日々仕事を頑張っていました。そんなある日、映画祭のパーティーで出会ったのが20歳年上の映画プロデューサー。特にかっこいいとは思いませんでしたが、物腰が柔らかで、先輩たちの指示にてんやわんやの美喜子さんを親切にフォローしてくれて好感を持ったといいます。
名刺交換をすると、しばらくしてメールが届きました。「一度、お食事でもいかがですか」。指輪をはめていたので彼が既婚者だと分かっていましたし、自分が不倫するわけがないとも思っていた美喜子さんは、情報収集や勉強のつもりでOKしました。食事をすると、お互いの映画の趣味が合っていたり、美喜子さんが知らない世界の映画市場の話をしてくれたりと、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
「今週末、僕の別荘に来ないか。好きだって言っていた監督の資料があるよ」と言われ、「別荘の場所は都内近郊だったし、日帰りで大丈夫だろう」と軽い気持ちでOKします。25歳の若さでは、どういう展開になるか想像できなかったのでしょう。百戦錬磨の相手に対し、無謀ともいえる行動です。そして、美喜子さんは彼と関係を持ってしまいます。そこからは特に罪悪感を覚えることもなく、彼と旅行や遊びに行くように。
「彼に、『奥さんはいいの?』と聞くと、『彼女は医者で忙しいし、家にいるときは息子にべったりだから、僕が何をしていても気にしないよ』って言うんです」。美喜子さんの言葉を聞いて、「どう考えても、セフレにされているだけだろう」と私は思いましたが、不倫初心者にはそこまで分からないということでしょう。
ある日、美喜子さんは彼から「僕の誕生日パーティーがあるから来て」と頼まれます。業界の人たちがたくさんいて、盛大にやるのだろうと思っていた美喜子さんは喜びました。しかし、指定されたレストランに赴いた美喜子さんは仰天。彼以外は全員女性だったのです。そして、彼の隣に座っていた年配の女性が、彼の奥さんでした。
奥さんは、「皆さん、今日は夫の誕生日パーティーに来てくださってありがとうございます。楽しんでいってくださいね」と言い、女性一人一人の席を回り、仕事は何をしているのか、彼とどこで会ったのかなどを聞いていました。怖くなった美喜子さんは早々にその場を後にして、彼の連絡先を削除し、連絡が来ても二度と返事をすることはありませんでした。
「今考えると、あれは夫婦の趣味だったんだと思います。あの場にいた若い女性は全員、彼の不倫相手で、私たちの反応を夫婦で楽しんでいたんだと思います。私たちとの営みを共有することで、お互いに燃えていたのかもしれません」
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