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光源氏もプレゼント! 平安の流行色「今様色」とはどのような色か

紅花の原産国はアフリカ地域

 なお、今様色の染料だった紅花の原産国はエチオピアからエジプトにかけての地域で、シルクロードの交流が盛んになるにつれてアジアへ、5~6世紀頃には日本へ渡来します。日本では古くから、色の種類によらず染料のことを「藍」と呼んでいましたが、紅花は呉の国から伝わったため「呉藍(くれあい)」と呼ばれ、やがて「紅(くれない)」に転じたと考えられています。

 ちなみに「紅色(べにいろ)」と呼ばれるようになったのは近世以降のこと。紅花染めが制限されていた江戸時代には、茜(あかね)や蘇芳(すおう)などの植物を使って赤色を抽出していたことから、それらと区別した「真の紅色」との意味で「真紅(しんく)」が使われるようになったそうです。

(オトナンサー編集部)

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花岡ふみよ(はなおか・ふみよ)

カラー&イメージコンサルタント、株式会社ラピス代表取締役、ラピスアカデミー校長

人と企業をブランディングするカラー&イメージコンサルタント歴25年。似合う色や第一印象術のイメージコンサルティング実績は1万3000人。企業の色彩戦略コンサルティングやセミナー講演、研修、執筆実績も多数。株式会社ラピス(http://www.lapis234.co.jp/)、ラピスアカデミー(http://www.lapis234.com/)、サロン・ド・ラピス(http://www.lapis234.jp/)。

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