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エスカレーター、歩くか否か、2000人の答えは? 「片側空けは20世紀の遺物」指摘も

「エスカレーター」が、日本で初登場したのは1914年3月だそうです。「エスカレーターを歩くこと」や「片側空け」について、2000人を対象にしたアンケートで聞くとともに、その問題点について、識者に聞きました。

転倒事故防止呼び掛けのマークがあるエスカレーターも(2017年8月、時事)
転倒事故防止呼び掛けのマークがあるエスカレーターも(2017年8月、時事)

 駅やデパートで日常的な存在となった「エスカレーター」が、日本で初登場したのは1914年3月だそうです。近年、「エスカレーターを歩くこと」や「片側空け」の問題点が指摘されることが増え、「立ち止まった状態でエスカレーターを利用」する義務を定めた条例を施行する県も出てきましたが、現実には、歩く人が一定程度存在する状態が続いています。エスカレーターで歩くかどうかなどを、2000人を対象にしたアンケートで聞くとともに、「エスカレーターを歩くこと」や「片側空け」の問題点について、識者に聞きました。

「いつも立ち止まっている」のは3分の1

「エスカレーターの利用時、立ち止まっていますか、歩きますか」という問いへの回答
「エスカレーターの利用時、立ち止まっていますか、歩きますか」という問いへの回答

 アンケートは2月1日、全国のYahoo! JAPANユーザーを対象に行い、男女2000人から有効回答を得ました。

「エスカレーターの利用時、立ち止まっていますか、歩きますか」という問いに、「いつも立ち止まっている」と答えた人は32.7%とほぼ3分の1。「たまに、もしくは時々歩く」人が61.5%と最も多く、「いつも歩く」人が5.9%でした。

 それぞれの理由を自由記述で答えてもらうと、「いつも歩く」人は「せっかちだから」「急いでいるから」といった答えが目立ち、逆に「いつも立ち止まっている」人は、「(歩くと)危ないから」「急いでいないから」といった回答が見られました。「たまに、もしくは時々歩く」人は、「急いでいるときは歩く」「電車の時間が迫っているときは歩く」と、「立ち止まった方がいいと思いつつも、急いでいると、つい…」といった心境のようです。

 立ち止まっているとき、左右どちらかに立つかを問うと、「左」が54.9%、「右」が14.1%で、「前の人にならう」17.7%、「特に決めていない」13.0%と続きました。地域別に見ると、東京は、左177人に対し右5人、神奈川が左149人、右7人、埼玉が左96人、右1人、千葉が左60人、右2人と、首都圏では圧倒的に「左優勢」。逆に大阪は、右91人、左15人、兵庫で右54人、左14人と、いわゆる「阪神地区」で、右が多い傾向にありました。

 左右それぞれの理由については、左は「東京のルール」という声もあるものの、「何となく」という声が目立ち、右については「大阪だから」「関西だから」という声が多いようです。

 いつも歩く人や、歩くことがある人に、「歩こうとして前に人がいたら、どうしますか」と聞いたところ、「そこで立ち止まる」人が84.0%と大勢を占める一方、「黙って先に進もうとする」8.2%、「『急いでいるので』などと声を掛ける」人が5.4%いました。

 エスカレーターで歩くことを巡るもめごとや事故について尋ねたところ、126人が「見た、もしくは経験がある」と回答。歩いている人と立ち止まっている人がぶつかって口論になったり、「立ち止まってんじゃねえよ」と言いながら歩く人がいたり、駆け上がった人が転げ落ちたり、とトラブルや事故が少なからずあるようです。

【画像】エスカレーター、左右どちらに立つ? 東京、大阪、神奈川…各地の状況を円グラフで見る

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斗鬼正一(とき・まさかず)

文化人類学者、江戸川大学名誉教授

1950年、神奈川県鎌倉市生まれ。明治大学大学院博士後期課程単位取得退学。江戸川大学教授、明治大学大学院と文学部の兼任講師を経て、江戸川大学名誉教授。専門は文化人類学、異文化コミュニケーション、文化史で、日本人の異文化導入過程を考察。車内マナー、整列乗車など、鉄道に関する文化も研究テーマとしており、エスカレーター文化唯一の研究者として「エスカレーター乗り方改革は生き方改革・働き方改革」「心のゆとり・多様性重視の成熟型社会への第一歩」と提唱。近著「開幕!世界あたりまえ会議―私のふつうは誰かのありえない」(ワニブックス)などで、常識や当たり前とされることに挑戦し、知的発見を楽しむ「楽問のススメ」を発信している。

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