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コロナになりそうとLINEで…休校中に子どもの「SNSいじめ」増加? 対処法を解説【#コロナとどう暮らす】

つらくても証拠を残す

 子ども間のSNSいじめには、「事前対応」「具体的な被害回復」「加害者教育」の3点が大切です。

 子どもには「SNSでいじめられたら相談して」ではなく、「嫌なことがあったら」「傷つくことを言われたら」という表現で相談を促してください。「どこからがいじめなのか」と迷っていたり、「自分がいじめに遭っている」と認めたくなかったりする子どももいるからです。少しでも嫌なことがあった時点で大人に伝えられると、早期発見や早期対応が可能になり、その分ダメージも少なくなります。

 また、SNS各社では、不適切・暴力的な投稿について相談できる窓口を設けています。例えば、LINEには「通報」という機能があり、中傷した相手のアカウントを停止するなどの対応を行っています。こうした窓口や各種サービスを事前に調べ、子どもに「相談できる仕組みがある」ことを教えましょう。実際に被害に遭った場合は、加害者の投稿をスクリーンショットなどで保存することが大切です。つらい作業だと思いますが、証拠がないと対応が難しくなります。

 相手側の保護者や学校側と話し合う際には証拠を示し、「悪口を書かれて以来、子どもが眠れなくなっている」など、具体的な被害状況を伝えてください。「いつから、どんなふうに」いじめられ、「その結果、どうなった」「今後はこうしてほしい」という流れで話し合うと、相手側や学校側の理解が深まります。話し合いが進展しない場合は、教育委員会や警察、法務局の人権相談窓口、法テラスなども利用しましょう。

 また、学校では見落としがちですが、「加害者教育」も大切です。

 SNSでの中傷を「その場のノリ」「みんなが言っていた」などと軽く考え、自分の加害性に気付いていない子どもも少なくありません。しかし実際には、自分の行為が「いじめの証拠」として保存されていたり、それに基づいて指導や処罰を受けたり、場合によっては名誉毀損(きそん)などの損害賠償を負うことになったりします。

 そこで、子どもたちには「自分がSNSで誰かをいじめたらどうなるか」をシミュレーションさせ、「加害者になることのリスク」を考えさせましょう。「その場のノリ」が、実は大きな問題となって自分に返ってくるのだと知ることで、いじめの抑止につながります。加害者がいなければ当然、被害者も生まれません。SNSを利用する子どもたちには、加害者にも被害者にもさせないための具体的な教育を行うことが重要です。

(文/構成・オトナンサー編集部)

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石川結貴(いしかわ・ゆうき)

ジャーナリスト

家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに豊富な取材実績を持つ。ネット、スマホの利便性の背後にある問題に追った著書「スマホ廃人」(文春新書)は、国公立大学入試問題に採用されている。2020年から共同通信社の配信により、全国の地方新聞で「スマホ世代の子どもたち~大人の知らない最新事情」を連載。テレビ出演や全国各地での講演会など幅広く活動する。その他の著書は「子どもとスマホ」(花伝社)「ルポ 居所不明児童」(筑摩書房)など多数。

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