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「中間管理職」の悲しきリアル 役員のコンパニオン扱い、部下の悪評…

中間管理職も捨てたものではない

 しかし、当然ながら、中間管理職はつらいことばかりではありません。

「自分の仕事や体調を気遣ってくれる部下の存在は、本当にありがたい。帰りの電車で思い出すと泣きそうになる(笑)」(Aさん)

「以前は自分個人の成績だけを考えてやってきたが、このポジションになってチーム全体での動きを意識することが多くなり、仕事の新しい楽しさを知った」(Bさん)

 立場が変われば、苦労や醍醐味(だいごみ)も変わります。上からも下からも直接挟まれている中間管理職は、“ならでは”の悲喜こもごものドラマも生まれます。醍醐味より苦労が多く感じられる場合は大変ですが、世の中には同様の苦境に立たされている中間管理職たる同志がいて、その存在が一筋の救いの光となることもあるでしょう。

 この記事が、中間管理職で奮闘する皆さんへのささやかなエールとなることを願います。

(フリーライター 武藤弘樹)

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

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