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米FRBはなぜ利上げを急ぐのか

「年3回」を織り込みつつある市場

 昨年12月のFOMC後に公表された政策金利見通しでは、2017年中に3回の利上げが想定されていました。ただし、それはコンセンサスというよりも、参加者12人の中央値であり、実際は1~6回とバラツキがありました(いずれも1回につき0.25%の利上げが前提)。

 当初、市場は「年3回」との見通しに懐疑的であり、せいぜい6月と12月の2回というのが大方の予想でした。しかし、ここに来て、FRBからかなり明確なメッセージが出てきたため、3月を含めて年3回の利上げを織り込みつつあります。

 では、なぜFRBは利上げを急ぐのでしょうか。

 そのヒントは前述のFOMC議事録の中にあります。今後の金融政策見通しを議論するなかで、先の「かなり早期に…」というくだりとともに、「タイムリーに利上げすれば、状況が変化した時の柔軟性を確保できる」「失業率が正常水準を下回る公算は大きい」「インフレ圧力の増大を抑制するために、想定以上の早い利上げが必要になるかもしれない」など、利上げに前向きな意見がいくつも出ました。

 一方、利上げに慎重になる理由は「物価が依然としてFOMCの目標を下回っており、下振れリスクをみる者もいた」ことです。明示された理由はこれだけでした。

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西田明弘(にしだ・あきひろ)

株式会社マネースクウェア・ジャパン(M2J)市場調査部チーフエコノミスト

1984年日興リサーチセンター入社。米ブルッキングス研究所客員研究員などを経て、三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社。チーフエコノミスト、シニア債券ストラテジストとして高い評価を得る。2012年9月マネースクウェア・ジャパン(M2J)入社。現在、M2Jのウェブサイトで「市場調査部レポート」「市場調査部エクスプレス」「今月の特集」など多数のレポートを配信するほか、テレビ・雑誌などさまざまなメディアに出演し活躍中。株式会社マネースクウェア・ジャパン(M2J)(http://www.m2j.co.jp)。

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