「肩こり」…実は浅い呼吸が原因かも? 正しい呼吸法とは【整体師・解説】
首や肩まわりが緊張状態にあると肩こりの原因につながります。深呼吸を心掛けると筋肉が和らぐことがあります。そこで、整体師に肩こりの改善に役立つ呼吸法を聞きました。

日常的に肩こりに悩まされている人は多いのではないでしょうか。また、お盆休みに長距離移動をしたり、天候の影響で肩こりを感じている人もいるかもしれません。「首・肩のこりに悩む人は呼吸が浅い傾向にあります」と話す匡正堂齋藤整骨院 永福で院長を務める柔道整復師の齋藤洋一郎さんに、“呼吸”という観点で肩こりを引き起こす原因や、改善に役立つ呼吸法などについて、聞いてみました。
プレッシャー、ストレスは呼吸が浅くなり、肩の筋肉が“緊張状態”
Q.まず、深呼吸が苦手な人に肩こりが多いというのは、本当なのでしょうか。
齋藤さん「『肩こり』は、首や肩まわりの筋肉が緊張し続けることで引き起こされる症状です。精神的なプレッシャーを感じていたり、強いストレスがかかる環境で『息が詰まる』『息つく暇がない』といった状態に陥ると、無意識のうちに呼吸が浅くなり肩まわりの筋肉に緊張状態が引き起こされます。
反対に、精神的な負担が軽くなって呼吸がしやすい状態を取り戻すと、『肩の荷がおりる』という言葉通り、首・肩の緊張が和らぐ人もいます。これは、体がリラックスした状態になると、自律神経の『環境に適応して健康を保つ力』が発揮されやすくなるため、首や肩を過剰に緊張させる必要がなくなり、肩こりが和らぐためです。体に『今は安全な環境だ』と伝えるためには、ゆっくりと深い呼吸を行うことが大切です」
Q.深呼吸がなぜ肩こりの改善に役立つのか、教えてください。
齋藤さん「深呼吸をしようと息を吸うと、肋骨が持ち上がり、胸郭が拡大し、肺が膨らみます。その際に、横隔膜が下がることで、胸郭が上下に拡大し、外気が取り込まれます。このように、横隔膜が正しく上限運動をすると、肋骨と胸椎が自然に動き、肩甲骨や胸椎まわりの筋肉、体幹が連動するため首や肩の余分な緊張が和らぎます。
また、呼吸がラクになるので、神経系を介して体がリラックスし、肩こりの改善につながると考えられます。
反対に、横隔膜が十分に働かず浅い呼吸が続くと、呼吸を助けようとして首や肩の筋肉に負荷がかかるため、肩こりにつながることがあります。
ただし、横隔膜を動かそうとやみくもに大きく息を吸おうとすると、かえって首や肩に力が入り、呼吸が不自然になることがあるため気をつけましょう。
大切なのは、ゆったりとしたリズムで、力を抜いて自然に呼吸すること。特に、ゆっくり吐くことを意識すると横隔膜が働きやすくなり、体全体もリラックスしやすくなります」
Q.では、正しい深呼法を教えてください。
齋藤さん「『呼吸』は、吐くことを意味する『呼』、吸うことを意味する『吸』の順で書きます。まずは吐くことに意識を向けて、口をすぼめて細く長く、下腹に力が入るまでゆっくり吐ききりましょう。
そこで力を抜くと、必要な分だけ自然と空気が入るので無理なく吸うことができ、正しい深呼吸が行えます。
ポイントは『たくさん吸うこと』ではなく、『ラクに吐くこと』です。呼吸は、自律神経の働きの中でも意識的に調整できる数少ない機能です。単に酸素を取り込むだけでなく、脳に『今は安全だ』という情報を伝え、安心して環境に適応できる体の状態をつくるための営みであることを意識して、ゆったりとした呼吸を心がけましょう」
(オトナンサー編集部)




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