暑くてだるい…実は「夏バテ」じゃないかも? 心理カウンセラーが警告する「心の限界」が近い時のサインとは
「夏バテ」と「心の疲労」を見分けるポイントについて、心理カウンセラーに聞きました。

近年、夏に気温が上がっており、少し外を歩くだけでも熱中症の心配があったり、反対に電車や室内は冷房で寒さを感じたり、体も心も過酷な季節と言えます。体がだるいと感じる人は多いのではないでしょうか。
一方、「何となく体調が悪い」という状態が続いている場合、もしかしたら「単なる夏バテ」ではないかもしれません。「夏バテや疲労感」と「心がすり減った状態」の違いや、「心が限界」と感じるポイントについて、心理カウンセラーのうるかすさんに聞きました。
見逃してはいけないサインとは?
Q.「いつもは平気なことがつらい」と感じるようになった場合、どんなサインを見逃してはいけないのでしょうか。
うるかすさん「ストレスや不安などによって限界を感じているサインとして、主に『感情や精神的なサイン』と『行動、身体的なサイン』とがあります。
まず精神面では、感情のコントロールが難しくなり、起伏が激しくなったり、反対に常に憂鬱で落ち込んだりすることがあります。『いつもは平気なのに』というところがポイントで、『すぐにイライラするようになってしまった』『涙もろくなってしまった』『落ち着かない』『不安を感じやすくなった』などが兆候として現れやすいです。
また、『常に絶望感がある』『興味のあることを楽しめない』『億劫(おっくう)に感じることが長期にわたって続く』という場合も注意したいポイントですね。
行動や身体的症状としては、過食もしくは食欲減退、不眠、生活リズムの乱れ、慢性的な疲労感、頭痛、筋肉痛などが挙げられます。一つ一つの症状は心の影響と結びつきにくい特徴もありますが、精神的な疲労と同時にこれらの症状が現れた場合は要注意です」
「夏バテ」と「心の疲労」を見分けるポイントとは?
Q.夏バテと「心の疲労」を見分ける決定的なチェックポイントはありますか。
うるかすさん「夏バテと夏型うつなどの心因性の疲労は、どちらも慢性的な疲労感やだるさ、食欲不振などの症状が現れるなど、混同しやすい部分もあります。ただ、不調の起こり方が夏バテと心因性の疲労では全く異なるため、両者を混同させたまま改善しようとしても効果が現れないこともあります。
夏バテは、日本の夏特有の気候である、高温多湿な環境が大きく影響しています。発汗によって水分やミネラルが失われ体力が消耗するほか、冷房との寒暖差による自律神経の乱れ、食欲不振による栄養不足などが主な要因として挙げられます。これによって、慢性的な疲労感やだるさ、睡眠不足などの身体的な症状が中心として現れます。
一方で夏型うつなどの心因性の疲労は、同じく高温多湿な環境による自律神経の乱れなどを原因としているものの、気分が落ち込んだり集中できなくなったり、物事への興味を失ってしまったりなど、メンタル的な不調が現れやすくなります。また、これらの不調が数週間から数カ月などの長期にわたって続くことも大きな特徴です。
特に、体重の減少が激しい、落ち込みが数週間にわたるなど長く続いている、体調不良によって生活に支障が出ていると感じている場合は、医療機関への受診を検討した方がよいかもしれません」
心が限界と感じるときのNG行為とは?
Q.心の限界が近いと感じるとき、一番避けるべき「頑張り方」について教えてください。
うるかすさん「心が疲れ切っているときに『旅行や友達と会うなどの楽しいことをしよう』『予定をいっぱいにして充実した生活を送ろう』と考えてしまいがちですが、本当に疲れ切っているときは心の底から楽しむことができず、逆効果になってしまうこともあります。
特別なことをしようと考えるよりも、『今は疲れているから休む時間なんだ』と考え、意識的に心と体の回復に努める時間を持つことが重要です。
また、心が限界と感じているとき、人はどうしてもネガティブな思考に陥りやすくなります。専門的な用語では『心理的視野狭窄(きょうさく)』と呼びますが、考え方が極端になってしまったり、柔軟な考え方ができなくなって視野が狭くなったりすることが見られます。
この心理的視野狭窄の状態にあると、『早くこの状況を何とかしなければ』『今すぐ解決しないといけない』という気持ちが強くなり、焦りから無理に行動を起こしてしまう人も少なくありません。
しかし、その焦りがかえって状況を悪化させてしまうこともあります。そうしたときは、すべてを一気に立て直そうとするのではなく、まずは減らせるストレスから少しずつ減らしていくことが大切です。
心や体への負担が少し軽くなってくることで、『今は休む時期なのかもしれない』と、ご自身に休むことを許可できる余裕が生まれてくることもあるでしょう」
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心がすり切れて限界を感じるときは、なかなか気付けないこともあります。限界がきて倒れてしまうことがないよう、疲れを感じた際は一度立ち止まって休憩をしてみるのもよいかもしれません。
(オトナンサー編集部)








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