夏のケアが「秋うつ」を防ぐ!? メンタル安定させる“3つの習慣”を心理カウンセラー解説
なぜ秋という季節が気分の落ち込みやうつ的な症状を招くのでしょうか。メンタル不調を防ぐために、夏のうちに取り組むべきことについて、心理カウンセラーに聞きました。

8月が間もなく終わります。朝晩は涼しい日もあり、少しずつ秋の気配を感じる時期ですが、この季節の変わり目こそ、最もメンタルが不安定になりやすいタイミングだといわれています。
では、なぜ秋という季節が気分の落ち込みやうつ的な症状を招くのでしょうか。「秋特有」のメンタルダウンを防ぐため、夏のうちに準備すべきことなどについて、心理カウンセラーのうるかすさんに聞きました。
日照時間の低下と寒暖差が「秋うつ」を引き起こす
Q.夏の開放感が、なぜ秋のメンタルダウン、いわゆる秋うつにつながるのでしょうか。
うるかすさん「秋から冬にかけて季節が移り変わることでメンタルに不調を来すのは、『季節性感情障害』という病名にもあるように、季節(特に秋と冬)が要因となって抑うつなどのうつ症状が起こる症状のことを指します。
主な要因としては、夏から日照時間が少しずつ減っていくことで生活リズムが乱れてしまったり、『セロトニン』というメンタルや感情を安定させるための物質の分泌や活性化が抑えられてしまったりすることが挙げられます。
また、季節の移り変わりのタイミングは寒暖差が激しくなることもあり、体温を調節するために大きな負担がかかってしまいます。これによって自律神経が乱れやすくなることで、不眠や頭痛、気分の落ち込みなどを強く感じる要因になってしまいます。
『夏の解放感』というよりも、秋という季節に移り変わることによるさまざまな要因が、気分の落ち込みやストレスにつながる要因になることが考えられるでしょう。
秋から冬にかけて落ち込むことが多いと感じる人は『朝起きたら意識的に日光を浴びる時間を作る』『睡眠時間を確保して生活リズムを整える』などを意識することが重要です」
「書く瞑想」ジャーナリングで思考と感情を整理
Q.感情を紙に書き出す「ジャーナリング」が、メンタル安定に効くといわれていますが、なぜなのでしょうか。
うるかすさん「ジャーナリングは、『書く瞑想(めいそう)』などと表現されることもあり、頭に浮かんだモヤモヤとした気持ちやまとまらない感情を、紙に書き出すことで整理していき、客観的に今現在における自分の感情や本音を知るためのセルフケアの手法の一つです。
モヤモヤしている気持ちが強く、感情が不安定になっているときは、今の状況や考えを整理することが難しくなっています。そこで、現時点で自分が感じている感情や思いをありのまま紙に書き出してみることで、『今なんでこんなに不安なんだっけ?』『私は本当は何がしたいんだろう』という自分の本心を知ることができ、複雑に絡み合っていた思考を整理することができます。
『ただ書くだけなのに、そんなに効果があるの?』と思われるかもしれませんが、ジャーナリング研究における実験では、毎日自分の感情を書き綴る習慣を作った場合、メンタルの安定やストレスの軽減といった効果がみられたという結果も出ています。
ジャーナリングを進めるにあたってもっとも重要なのは、『今感じている自分の気持ち』をつづるという点です。日記のように今日は何があった、誰と会ったというような出来事を振り返るのではなく、今自分が何を思っているのか、何に対して悲しいのか、もしくはうれしいのか、という『今』にフォーカスして書き出すことが重要です。
これによって自分との対話が深まり、『今この瞬間に集中する』というマインドフルネスの効果を高めることができるでしょう」
完璧主義な人ほど試したい「加点方式」の手抜き術
Q.「完璧主義」の人ほど、秋うつになりやすい印象があります。そういった人が夏のうちに練習しておきたい「小さな手抜き」について、教えてください。
うるかすさん「完璧主義傾向のある人は、『もっとできるはず!』という向上心を常に持ち、完成度を高めるためにパフォーマンスを発揮できるというメリットがある一方で、『一番や最高を目指したい』と思うがあまり、ストレスを感じやすかったり『ほどほど』がわからなくて苦労しやすかったりするというケースも少なくありません。
特に自分自身に高いハードルを課す傾向のある人ほど、ご自身を追い込みすぎてしまうことで自尊心の低下やメンタルを害してしまうケースもあります。
そういった人が意識していただきたいポイントとしては、『自分を評価するとき、減点方式ではなく加点方式にしてみる』というのがまず1つです。完璧主義の人は100点を目指そうとするあまり、少しでも納得ができない点があると減点して評価を落としてしまいがちです。
減点方式の採点を続けてしまうと、『自分はいつもダメだ』『また今日もできなかった』と自分を必要以上に卑下してしまう要因になることもあるため、『できたところを加点していく』という積み上げ方式で自信や経験を重ねていく方法がより健全的です。
また、もし『100点でなければ意味がない』と感じる場面があるなら、『何かを完璧にすることで、自分は何を守ろうとしているのだろう』と考えてみるのもよいと思います。完璧であることで、人から否定されることを避けたい気持ちがあるのか、それとも『ちゃんとできる自分』で続けようとしているのか。
90点では許せない理由の中に、自分でも気付いていなかった不安や大切にしている価値観が隠れていることがあります。完璧さを手放すことだけを目指すのではなく、『なぜそこまで頑張ろうとしているのか』を知ることも、自分を少し楽にしてあげるための大切なヒントになるかもしれません」
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夏から秋にかけては、日の長さも短くなり気温も徐々に下がることで、季節性のうつや体調不良に陥りやすい季節であることが分かりました。今回紹介した方法を参考に、「落ち込んだときの対処法」をつくってみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)















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