「電気代が安くなる」は危険? 偽アプリ&SNS広告に潜む詐欺のワナ… 被害防ぐ3つの対策【専門家解説】
エネルギー関連詐欺に注意するよう、サイバーセキュリティーの専門家が解説します。

日本各地でエアコンの稼働率が上がり、家計を圧迫する「電気代」に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。少しでも支出を抑えようと、ネット上の「節約テクニック」を頼りにしたくなりますが、そこには思わぬ「ワナ」が潜んでいる可能性があります。
なぜ夏に「エネルギー関連詐欺」が増えるのか
夏はエアコンの使用などから特に電力使用量が増える時期のため、電気代を節約するための方法をネットで検索する世帯も多いのではないのでしょうか。一方、犯罪者はこのタイミングを逃さず、電力会社や自治体、あるいは節電支援サービスを装い、SMSやメール、SNS広告を通じて「偽の割引」「キャッシュバック」「節電アプリ」を宣伝します。
サイバーセキュリティーの専門家であり、個人向けセキュリティーサービスを提供するNordVPNの最高技術責任者を務めるマリユス・ブリエディスさんは、次のように指摘します。
「電気代の増加など、家計の負担が増えることに不安を持っていると『すぐに安くなる』という魅力的なオファーはかなり説得力があるように聞こえます。しかし、詐欺師は、人々が事実確認をする前に行動してしまうよう、そうした緊急性を巧みに利用するのです」
注意すべき「代表的なサイン」とは
最近の詐欺の手口はかなり巧妙になっています。電力の使用量を監視・削減すると主張する「偽のアプリ」や、補助金・割引を受けられると謳いながらクレジットカード情報を入力させる「フィッシングページ」が代表的です。また、支払い情報の更新を求める緊急メッセージや、不審なサイトへのダウンロードを促す「誤った節電テクニック」にも注意が必要です。
「見た目は信頼できそうなアプリやウェブサイトであっても、それが本物である証明にはなりません。重要なのは、誰がそれを作ったのか、どのような情報を要求しているのか、そしてそのURLはどこから送られてきたのかを見極めることです」と、ブリエディスさんは語ります。
アプリやサイトを使う前にチェックすべき3つのポイント
では、不審なサービスを見抜くにはどうすればよいのでしょうか。ブリエディスさんは以下のポイントを挙げています。
(1)公式サイトからアクセスする
メッセージや広告内のURLを簡単にクリックせず、必ず電力会社や政府機関の公式サイトから情報を確認しましょう。
(2)アプリの権限を確認する
インストール前に、開発元やレビュー、更新履歴を確認してください。
(3)不要な個人情報を与えない
「節電アプリ」であるにもかかわらず、連絡先やメッセージ、写真へのアクセス権限を求めてくる場合は、個人情報を盗むための不正アプリの可能性が高いです。
「節電そのものに、連絡先などの不要な個人情報は必要ありません。電力を節約するために、大切なプライバシーを差し出す必要はまったくないのです」と、ブリエディスさんは強調します。
アカウントとスマートフォンを守るために
万が一に備え、デバイスを常に最新の状態に保ち、強力で複雑なパスワードと多要素認証(MFA)を利用することが基本です。また、公共Wi-Fiは通信が暗号化されていないことが多いため、公共Wi-Fiを利用して電気代の確認や決済を行うのは避けましょう。
ブリエディスさんは、「請求書や支払い情報を確認する際は、信頼できる接続環境を利用してください。誰でも接続できる公共Wi-Fiなどのオープンなネットワークよりも、モバイルデータ通信や信頼できるVPNを利用する方がはるかに安全な選択です」と語ります。
例えば、NordVPNの「詐欺・マルウェア・フィッシング対策」機能を利用すれば、悪質ウェブサイトや不審なダウンロードをブロックする手助けになるといいます。
この夏、賢く安全に節電に取り組むためにも、まずは手元のセキュリティー環境から見直してみるのをおすすめします。
(オトナンサー編集部)




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