エリート球児だった46歳議員秘書と妻の離婚…選挙を通して見えた職業ゆえの特殊性
落選、秘書へ復職、そして離婚…
里穂さんの悲鳴を聞いた息子さんも部屋から出てきて、夫に「絶対に許さないからな!」と吐き捨てたのです。しかし、夫は実の息子に対しても一切容赦せず、「てめー! 何様のつもりだ!! くそ野郎が生んだ子どもはくそ野郎だ」「(学費を)自分で払って自分で行きゃいいじゃないか! 特待生は1円も払わないよな?! 〇〇を目指しているなら特待生くらい取れるだろ、ええ!!」と吐き捨てたのです。
「子どもにツケを回さない!」。これは夫の選挙期間中のキャッチフレーズですが、自分の子どもの学費すら出そうとしない人間が連呼するのだからうそ八百です。
候補者が選挙期間中に家庭内でDV事件を起こした…万が一、そんなふうにメディアで報じられたら、さすがに致命傷です。当選の目も消えてなくなるでしょう。そこで夫は悪知恵を働かせ、近くに住む里穂さんの母親を呼び出し、脅迫めいた口調で言いくるめようとしたのです。
「警察に行っても、僕は党員だからまともに取り合ってくれないぞ。病院にも行くなよ。通報されたら一貫の終わりだからな!」
こうして、里穂さんと息子さんは実家でかくまってもらったのですが、結局、妻子不在のまま投票日を迎えたのです。いくら外づらが良くても、有権者に「本当の姿」を見透かされたのでしょうか。奮闘むなしく、夫は落選の憂き目に遭ったのです。それでも、夫は外づらは良いので、前職の議員が「いつ(秘書として)復帰してもいいぞ」と誘ってくれ、退職前と同じ待遇(年収1000万円)で迎え入れてくれたのは不幸中の幸いでした。
投票日の翌日。里穂さんは夫の落選を見届けると、ちゅうちょなく三くだり半を突きつけてきたのです。夫はプライドの高さが邪魔をして、今までの苦労をねぎらったり、過去の悪行を悔い改めたり、「考え直してほしい」と泣きついたりできなかったのでしょう。「議員になれなかった僕は用なしってことか? 『離婚してくれ!』だなんて血も涙もないな。むしろ、こっちから願い下げだよ!」と強がるのが精いっぱい。
「勝手にしろ! ばか!!」と捨てぜりふを吐くと署名済みの離婚届を里穂さんに渡してくれたのです。そして、息子さんの養育費として毎月14万円(家庭裁判所が公表している「養育費算定表」によると、子どもが15歳以上、妻の年収が100万円以下の場合の相場)を支払うことを約束してくれたのです。結局、仕事や収入が元に戻ったので今回の選挙で夫が失ったのは妻子だけだったのです。


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