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入学式まで3カ月…子どもが小学生になる前に身につけさせておきたい“4つのこと”

「困ったときにどうするか」教えておく

【平仮名の読み書きがある程度できるようにしておく】

 小学校1年生になると、必ず「平仮名指導」があります。だからといって、「文字の読み書きは、義務教育が始まってから教わるのだから問題ない」というのは、前時代的な考え方かもしれません。現代では、自分の名前も読み書きできないまま小学校に入学すると、子どもが大変な思いをしてしまう可能性があるのです。

 入学式当日の学校は、1年生の教室の黒板に「にゅうがくおめでとう」などの文字が書かれ、机やげた箱に子どもの名前が貼ってあります。平仮名を読むことができないと、入学式当日から子どもが戸惑ってしまうかもしれないのです。

 年長組から、平仮名の書き方・読み方指導を行っている幼稚園・保育園もあります。もし、現在通わせている園でそうした指導が行われていない場合は、少しだけでも家庭で教えておくとよいでしょう。

【SOSの出し方を教えておく】

 幼稚園や保育園は、先生や保育士の目が行き届きやすい環境です。困ったことがあると、先生が手取り足取り「どうしたの?」「大丈夫?」と助けてくれる場面も多いはずです。

 しかし、小学校に入ると、そうもいかなくなります。また、子どもの行動範囲も広がるため、先生の目の届かない場所で困った事態に遭遇することもあるかもしれません。そうしたとき、幼稚園・保育園の頃と同じように「先生が気付いてくれるのを黙って待ってしまう」ことは非常に危険です。「自分のことは自分でする」を身につけるベースとして、入学前に子どもが自ら「SOS」を出せるように教えておく必要があります。

 子どもがSOSを出せるようになるかどうかは、家庭環境に大きく左右されます。子どもがまだ何も言っていないのに、顔色を見て「トイレに行きたいんじゃない?」「喉が渇いたんじゃない? はい、お茶よ」と、察しよく世話をしてしまう“気が利きすぎる”親の元で育つと、「大人が自分のためにやってくれるまで待つ」受け身の意識が育ってしまいます。親が過保護な家庭では「SOSを出す能力」は身につきにくいのです。

 また、子ども同士のトラブルに親が細かく口出しをするなど「子どもとお友達」の関係性に親が踏み込みすぎてしまうと、自分で「嫌」「やめて」とはっきり意思表示できなくなる恐れがあります。入学後、もしもいじめにあっても、助けを求めることができずに黙ってしまうかもしれません。そのような事態を未然に防ぐためにも、子どもが自分の気持ちを口に出して言えるように、また、それが難しいときは親や先生など身近な大人にSOSを出せるようにきちんと教えておく必要があります。

 自分の意思の伝え方はできるだけ具体的に教えましょう。例えば、授業の内容が分からないときは「分かりません」、トイレがどうしても我慢できなくなったときは「トイレに行きたいです」、クラスメートにいじめられているときは「助けて」、一人でできないときは「手伝ってください」など、いざという時に自分の意思をはっきりと声に出して言えるように教え、家庭でも実践して習慣づけていくとよいでしょう。

 何より大切なのは、「何でも自分一人で解決して」ではなく、「困ったときは我慢せずに助けを求めてよい」と、しっかり伝えることです。普段は手を貸しすぎずにそっと見守り、子どもがSOSのサインを出したら、それを見過ごすことなく手を差し伸べてあげましょう。小学校入学は、親子にとって環境や人間関係に大きな変化が生じます。子どもが楽しい学校生活を送れるよう、春を迎えるまでに家庭で少しずつ準備を進めてみてください。

(文/構成・オトナンサー編集部)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。著書は「1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ」「はずれ先生にあたったとき読む本」「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」など多数。ノンフィクション「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)。

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