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自閉症の人にも「優しい無視」を…見た目では分かりづらい障害を抱える子と親の現実

自閉症の人には「お金を払ってください」

 あるとき、自閉症の人とダウン症の人、そしてそれぞれに付き添うヘルパー2人の計4人で、都電荒川線に乗ったときのことです。

 障害者手帳の提示以外に、東京都内に住民票のある身体障害者や、知的障害者などに発行される「都営交通無料乗車券」があると、運賃が無料になります。ただ、そのときは、どちらの人も無料乗車券を持っていませんでした。

 電車の乗務員が2人を見て、ダウン症の人には「無料でいいですよ」と言ったのに対し、自閉症の人には「お金を払ってください」と言いました。同じグループで、同じように障害があることは明らかなのに、顔を見て判断されてしまったのです。

 ダウン症の人は「一目で分かるから」スムーズに受け入れられ、自閉症の人は「健常者に見えるから」説明が必要になる――。それが現実です。「見た目で分からない障害」への理解が、まだまだ足りないということです。

 誰もが「優しい無視」をされる社会になるといい。そう願っています。

(子育て本著者・講演家 立石美津子)

【画像】「えっ…?そうだったの……?」 これが「発達障害児」にみられることのある行動です(5つ)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症スペクトラム支援士。著書は「1人でできる子が育つ『テキトー母さん』のすすめ」(日本実業出版社)、「はずれ先生にあたったとき読む本」(青春出版社)、「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」(すばる舎)、「動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな」(小学館)など多数。日本医学ジャーナリスト協会賞(2019年度)で大賞を受賞したノンフィクション作品「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(中央公論新社、小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)、Voicy(https://voicy.jp/channel/4272)。

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コメント

1件のコメント

  1. 無料乗車券を忘れたの自分の落ち度なのに、乗務員に文句を言うのはひどい言いがかり。そもそも乗車券を見せないといけないのは、悪意をもったものが障碍者を装って無賃乗車するのを防ぐという意味もある。